竜との戦い

 また、ゲームアプリを開けると、

あのヒヨコみたいなキャラクターの横に吹き出しで

ー僕、ヒヨッピー。このゲームを選んでくれてありがとう。これから、ゲームの説明をするよ。竜の口から、火が吹き出るよ。その吹き出した火から、左右に指でなぞって、50回逃げてねー

 えっ?今度は、竜か。いきなり、難易度高くなってるじゃないか。お試しの時は、おびき寄せるためだったのか。


 まぁ、仕方ない。えーい!!

ゲームスタート、を押した。

 竜の口から、火が吹き出し、左右に指をなぞった。

すると、最初は、上手くいっていたが、25回目で、火になぞった所が、当たってしまった。

画面いっぱいに炎が、広がった。


 失敗です!!ゲームの中へ!!と書かれていた。


 俺は、スマホの中へ吸い込まれた。

すると、辺りが森の中にいた。

 二次元だったヒヨコみたいなキャラクターは、三次元になって現れた。

「僕、ヒヨッピー。これから、ゲームの中の説明をするよ。目の前の竜の口から、火が吹き出るよ。その吹き出した火から、左右に体を動かして、50回逃げてね。もし、逃げられなければ、焼き死ぬよ。」

 えっ?最後の言葉、怖いな。

真正面を見ると、巨大な竜が火を吹くことを待っているようだった。


 ヒヨッピーが、ゲームスタート、と言った。


 へっ?いきなり、始まってしまうんだな。

 俺は、必死で竜の口から出る火から、左へ右へ体ごと逃げた。

なにせ、命が懸かっているんだ。

ヒヨッピーは、「1.2.3…」とカウントしていた。

まるで、心が無いようで、その様子も、また、恐ろしい。

「25.26.27……」

良かった。さっきのゲームを越えたぞ!!気が緩んだその時、少し腕に当たった。熱くて、痛い!

「…48.49.50」


 50と、ヒヨッピーが言い終わると、俺は、スマホの前に座っていた。


 スマホの画面を見ると、

成功です!!100万円get!!と書かれていた。


 

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