なんと爽快!スッキリ清々しい!世界の平和の為に魔王討伐に向かう勇者。RPGやファンタジー世界の王道設定。物語を楽しみながら、いつも疑問に思うのだ。勇者は苦労に見合う恩賞がない。「ありがとう」言うだけ?それだけ?!理不尽さと憤りを感じていたのは勇者も同じだったようだ。王道ファンタジーの不義理な世界に制裁だ!
魔王の玉座に至った勇者!「世界の半分をやろう」というあの定番の台詞に対して明かした勇者の心情は、驚くべきものでした。これに対峙した魔王の反応を、ぜひご覧くださいまし。定番の展開を裏切るユーモア小説かと思いきや、決してそれにとどまらないヒューマンドラマを抱えた作品です。切なく、苦しく、くすりと笑えて、ほっこりともする。ええ、完全無欠のファンタジーじゃないですか?それが短編で味わえるのですから、もう満足というほかありません。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(281文字)