第2話
「約束っていうのはだな……」
「いや、先に自己紹介をしておこう」
「私はいわゆる幽霊ってやつだ」
「名前なんてどうだっていい」
「好きなように呼んでくれ」
「私は生前、風紀委員をしていた」
「学校の風紀の乱れを取り締まり、生活指導に励んでいたんだ」
「そんなある日、私は誰かが捨てたバナナの皮を踏んで階段から落ちて死んだ」
「あまりにも間抜けな死に様に憤慨した私は幽霊としてこの世に留まったんだ」
「それで……」
「ん?」
「おい」
「聞いてるのか」
「……」
「寝るなー!」
「人の話を最後まで聞けー!」
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