第3話
〜DEMAとは〜
15年前にローマで初めて確認された機械生命体。
全身が装甲に覆われており、基本武装としては腕のブレード、もしくは銃器がメイン。
何も無い空間から次元断層と思われる穴を作り出し出現する。
一度に5体から10体で出現し、無差別に破壊活動を行う。対話を試みるも不可能と断定。
内部は現代の化学より進んだテクノロジーで、組まれた機械の為製作者がいる事が想定されているがルーツの特定は不可能な為あくまで表向きには災害の一種としている。
遠隔で操作されている形跡はなく自律しているのも大きな特徴。
これまでに確認されているのは
二足歩行型で体長2m程。最も数が多い
ソルジャータイプ
四足歩行型で遠距離攻撃専門の
ガンナータイプ
小型で体長1m程の機動力が高く空戦専門の
ドローンタイプ
大型で体長10m程の二足歩行型
タンクタイプ
が存在する。
〜DEMA交戦時必読レポートより〜
「はぁ。新宿に次いで近い地域に2回目の襲撃かよ。やってらんねーぜ」
大柄で身の丈程の大剣を背負った男が愚痴を溢す。
「無駄口を効く暇はないぞ。目的地は近い」
長髪で手にはガンブレードを持った男が呆れたように返す。
二人は目的地に急ぎ揺れるヘリコプターの中で黙々と武器の準備を始めた。
操縦士「目的地まであと1分足らずです!」
大剣の男「現地の状況はどーなんだぁ!」
操縦士「ソルジャータイプが10体出現。し、しかしそのうち1体は民間人により撃破された模様です」
長髪の男が眉を吊り上げる。
「民間人が・・・?」
大剣の男「こりゃご挨拶する必要があるかもしれないな。俺たちの仲間候補に」
〜明国学園〜
流星は校舎に群がるマシーン達に向かって思いっきり走り出す。
「お、ま、え、らぁぁぁぁ!」
マシーンが振り返ると同時に飛び上がり頭部を殴り飛ばした。
飛ばされたマシーンを見て校舎によじ登っていた3体のマシーンも流星に振り返り、飛び掛かってきた。
一撃目を躱してすかさず腕に組み付きそのまま背負い投げる。後の2体が振り下ろしたブレードをバックステップで更に回避。
流星(いける!これなら倒せる!)
パァン!
物凄く速い物体が流星の顔の横を通った。
見るとマシーンの一体の片腕が筒形になっており、そこから第二射が発射される所だった。
辛うじて躱すも頬に掠ってしまい血が流れる。
流星「ま、まじかよ。銃って」
交戦の音を聞きつけて校舎から更に3体のマシーンが出てくる。
流石に終わった。相手は銃なんて持ってやがる。勝てるわけないじゃんか。
「スタァァァァァプ!!!!」
とてつもなく大きくガサツな声が上から聴こえると同時に、上空から夥しい弾丸の雨がマシーン達に降り注ぐ。
「オラオラオラァァァァァ!!!」
背中には身の丈程の大剣。脇にはまさに今撃っている巨大なガトリング銃を抱えた大男と、銃を構えた長髪細身の男が空から降ってきた。
流星「な、なんなんだ」
物凄いスピードで次々とマシーンが倒されていくのをただ見ているしか無かった。
大剣の男「お前か!DEMAと交戦した民間人てのは。頑張ったじゃねぇか。後は任せろ」
そう言って肩をポンと叩いて背中の大剣を構える。
長髪の男「任せろというか民間人は邪魔だ。下がれ」
そういってガンブレードを2丁手に構えて校舎の窓に向かって発砲すると、割れた窓から倒された一体のマシーンが落ちてきた。
流星「任せろって。ここは俺の学校なんだから俺も一緒に闘う!大体あんた達何者だよ」
大剣の男「俺達は言うなればDEMAの専門家だ。お前は力はあるみたいだが使い方が全く分かってない。よってこの先は足手まといなんだっ!」
そう言って屋上から襲い掛かかってきたマシーンを大剣で一刀両断にした。
大剣の男「そんでもって俺たちはお前に聞かないといけないことがたくさんあるんだ。そんな相手にこれから死なれちゃ職務上困る」
流星「これからって、さっきの奴でみんな倒したんじゃ・・・?」
「無駄口をやめろ!来るぞ!」
長髪の男が空の穴を見上げて叫ぶ
穴から降りてきていた巨大な脚が引っ込んだ瞬間、体長10mはある巨大なマシーンが出現した。
両腕には大型のガトリング銃が付いており、見た目はまるでゴジラの様な怪獣だった。
轟音の様な機械音を発してこちらを赤い目の様な物が捉える。
大剣の男「来るぞぉぉ!」
〜VS DEMAタンクタイプ〜
タンクタイプのモノアイがこちらを向いた瞬間、流星を引き寄せて大剣を地面に突き立てた。
大剣の刃に2人が隠れた瞬間、雨の様な銃弾が降り注ぐ。
「ふうっ!やばかったな」
そのまま上を見上げながら
「ジュン!」
ジュン「言われなくても!」
ジュンと呼ばれたガンブレードの男が飛び上がり2丁取り出す。そのまま魔法陣の様なものを手から展開し始めた。
『異能:武器錬成(ウエポンフォージング)
ウィンチェスター』
ガンブレード2丁がウィンチェスターライフルに似た大型の両手銃に変形した。
「ショット!!」
ズガン!という大きい音と共にタンクタイプに光る巨大なエネルギー弾が直撃。
そのままよろけたものの何とか体勢が戻ってしまった。
ジュン「お前に打ち込んだのは炸裂弾だ。まだ終わらない」
そう言った瞬間。着弾した胴体部分から爆発が起こり、大きな風穴が空いた。
大剣の男「待ってましたぁ!!!」
盾にしていた大剣を地面から引き抜いてよろめいているマシーンタイプに走っていく
『異能:王者の拳闘手甲(チャンピオングローブ)』
大剣が変形し男の手に合わせて形状が変わる。
赤く金の装甲が付いた肩までを覆うグローブに変形したのだ。
「少年みてな!」
そう言って右拳を振りかぶった。
「インパクトフィスト!」
右ストレートと共に拳から強烈なエネルギー波が飛ばされてタンクタイプの上半身を完全に吹き飛ばした。
ジュン「やったな。戦闘完了」
上空の黒い穴は完全に塞がっている。
流星「お、終わったのか。」
大剣の男「ああ、終わったさ。学校には怪我人や犠牲者含めて被害の確認にこれから自衛隊が入る。騒がしくなるぞ」
流星「そういえば先に避難した友達がいるんだ!あいつらは無事なの?」
ジュン「それなら心配ない。先程保護した民間人の中にお前の事を聞いてくる男女がいて煩くて敵わんそうだ」
流星(あいつら無事か・・・よかった。)
大剣の男「とりあえずお前には付いてきてもらう必要がある。俺は足立英吾」
ジュン「雪平・E・ジュンだ」
流星「付いてきてもらうってどうして?」
英吾「今回の事件で戦闘を行ったお前から強力な魔力が感知された。そういう奴はちゃんと力の使い方を知らなきゃならんし、場合によっては協力してもらいたい」
ジュン「というか付いてこないなら縛ってでも連行するまでだ」
英吾「お前、言い方さぁ・・・。安心しろよ。逮捕するとか物騒な話じゃない。ただ力を持つ者ならDEMAの事も真実を知る必要があると思っている。」
流星「わかった行くよ。俺も自分の事もDEMAの事も本当の事ちゃんと知りたいし」
空を見上げると迎えのヘリが校庭に降りてくるところだった。
「案内するよ。対未確認脅威及び魔力戦の為に作られた組織"ヴァルハラ"へ」
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