第12話
攻略本についての、今までの検証結果をノートにまとめてみる。
『攻略本はおそらく本物』『未来予知をしている』『選択肢以外の行動をすることも可能』『ヒロインは雪月風花の4人』『主人公は僕?』『初期好感度』
さて、1つ1つ考えていこう。
まず、攻略本は本物だ。イタズラでは説明できないことが、多数起きている。バスケットボールの飛んでくるタイミングを、あそこまで完璧に合わせることは不可能だろう。
そして、未来予知。
そして、割と重要なこと。『選択肢以外の行動を取ることも可能』というもの。
例えば『
あの時の僕は、無言という行動を選択した。しかし無言などという選択肢は、攻略本には書かれていなかった。そのことから、選択肢以外の行動を選ぶことも可能であることがわかっている。
さらに補足すると『選択肢を選んだつもりでも、その行動ができるかどうかはわからない』ということだ。
選択肢を選んだからと言って、自動的にその行動をするわけではない。ちゃんと僕の意思で行動し、発言をしなければならないのだ。
次。ヒロインは雪月風花の4人。『
どうやら幼馴染である
次。主人公は僕? ……これはどうなのだろう? わからない。だけれど、この攻略本の予言が僕の身に降り掛かっている以上、主人公は僕だと考えたほうが自然かもしれない。
そして最後。初期好感度。
この項目について、攻略本を読んでみる。
◆
ヒロインの4人、雪月風花には主人公に対する初期好感度が割り振られている。それまでの主人公との関係や、性格上の相性等で数値が決められている。
それぞれの初期好感度は以下の通りである。
◆
わからないのが、
特にわからないのが……
……攻略本によると、
……わからんな……まぁ攻略本を読み込んでいけばわかるか? それとも、
とりあえず
◆
告白可能なほど仲良くなるのは、好感度80を超えたところからです。まずは好感度80を目指しましょう。
◆
……ふむ……このあたりを読む限り、好感度100とかはあくまでもやりこみ要素であるらしい。 100にすれば壁紙が手に入るとか書いてあるけれど……本当にギャルゲーの攻略本みたいだな。
それにしても……これは本当に良いものを手に入れた。これがあれば、僕も現実を攻略できるかもしれない。いや、ゲームであるならば、攻略できないはずがない。
誰を攻略しようかなぁ……好みでいうと実は
そんなことを思いながら、ペラペラとページをめくっていたときだった。
「……なんだこれ……」
見逃せない一文を、見つけてしまったのだった。
◆
まさか、あのキャラクターが自殺してしまうとは、誰も思わなかっただろう。
◆
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