弱い怪物

「よぉし、次はあの星だ・・」


将軍は次々に星を侵略していった。


将軍は強い。

故に作戦など無く、ただねじ伏せるのみだ。

それでもここまでやってきたので、将軍への信頼は意外と厚い。


次の侵略先に到着した。

どうやらあそこに沢山見える、私たちよりひと回り小さい生物が、この星を支配しているようだ。


「なるほどな、あのサイズ感なら、造作もあるまい。進軍だ!」


将軍は掛け声をあげ、侵略を開始した。


将軍の予想通り、侵略は造作もなかった。

程なくして、生物を駆逐する事ができた。


「皆の者、よくやった!我々の勝利だ!!」


将軍が勝ち鬨を上げたその時、

数隻の宇宙船が星に舞い降りた。


しばらく様子を見ていると、

宇宙船のドアが『プシュー』と開いた。


出てきたのは先程の生物だった。

しかしサイズは先程の5倍、我々と比較しても4倍はあった。


どうやら先程の生物はまだ子供だったようだ。

つまり親が帰って来たのだ。


やはり作戦は立てるべきだった。

程なくして、我々は駆逐された。

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