第6話 これがラブコメなのか!
次の日になって、俺は学校に着いたと同時にある一つの決心をつけた!
「おはよう彰」
「おはよう晴」
昨日少しは話せたんだ、だから行けるはずだ!
「お、おはよう名塚さん」
「お、おはよう速野さん」
ヤバい、どうしよう会話の話題が出てこない!
誰か助けてくれ!
「おはよう!由衣!」
「おはよう!美凪さん!」
「朝の挨拶をする仲になるなんて、仲がよろしいようだね!お二人さん!」
『///』
さっきまでまた女神降臨と思ったのに、なんてことしやがる!気まずい状況になって···え?
何!この反応!まさか照れてるのか!これって行けるのか!?あークソ、全然分かんねー!
(キーンコーンカーンコーン)
「お!チャイムがなったことだし席に戻ろっか、お二人さん!」
「戻るのは俺だけだがな」
「ほら!つべこべ言わずに戻る!」
「あいよ···」
まったく、助けに来たのか邪魔にし来たのか
ハッキリして欲しかったな、今のは
「お!お疲れさん晴」
「何がだよ!」
「分かってるくせに〜」
「···」
「無視は酷くないか!」
「黙秘権を使用する」
「どうだったんだ?」
「···」
「もういいよ!」
まったく、毎日飽きもせず煽りやがって···いつか絶対ギャフンと言わせてやるからな、
「ほら!朝のホームルームを始めるぞー」
先生が来たか、今日は来るの早かったな···
「突然だが、今からくじを引く!当たった二人は俺の手伝いを少しだけしてくれ!ちなみに拒否権はない」
何!二人ならワンチャン名塚さんと選ばれるかもしれない!頼む選ばれてくれ!
「まず一人目の番号は26番···名塚由衣!そして二人目の番号は···」
頼む!30番が選ばれてくれ!!!
「30番···速野晴!放課後職員室に来てくれ以上」
いよっしゃー!!どんな確率だよ!まさかホントに選ばれるとか神かよ!あー、放課後が待ち遠しい!
「良かったな!晴!」
「おめでとう!晴!」
「なんで教師の手伝いすることになってそんな言われるんだよ!」
『だって、ねぇ〜(ニヤニヤ)』
「お前ら悪い顔してるぞ」
コイツらなんでこういう時だけ仲良くなるんだよ···
(キーンコーンカーンコーン)
「良かったな晴、もう放課後だぞ」
「分かってるよ、今から行くよ」
「ちゃんと一緒に行けよ!(ニヤニヤ)」
「分かってるよ」
アイツこの状況楽しみすぎだろ、ある意味俺も楽しみなんだがな···
「えーと、行こうか···名塚さん」
「はい」
(コンコン)
「失礼します!1年1組の速野晴です、石川先生に用事があってきました」
ちなみに、石川先生とはさっき神引きをしてくれた言わば···石神様なのだ!
「悪いな二人とも、頼みってのはこの荷物を視聴覚室に持って行って欲しくてな···任せたぞ!」
『分かりました!』
ヤバい、ここから名塚さんと二人っきりか···
めっちゃ緊張する!
「あ!名塚さん!俺力結構強いからもう少し持つよ」
「ほ、ホントに?」
「任せて!」
「あ、ありがとう!」
『あ!』(ドン!)
「荷物落としちゃった」
「大丈夫だよ!それより早く拾っちゃお!」
「う、うん!」
『あ!』
その瞬間俺と名塚さんの指が当たったのが分かった!プリントを回したり集める時に当たったりするのとは全く違う···まるでよくあるシーンの1冊の本で二人の手がぶつかるあれのようだ!
これがラブコメか!!!
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