第21話

「なんで連絡したのに、返事をしてくれないんですかぁ。探しましたよ」


「慎司くん、スマホってアイ〇ォンだけじゃないのね」


「世界がせまいなおい!」


「珍しく丁寧語じゃないね。ツッコミ役になったの?」


「ほんと、どうやって生きてきたんですか!?」


「私、スマホとかに興味がなかったから、意識してなかっただけなんだけど……。スマホっていろんな種類があるんだね。慎司くんのスマホはどんなのなの?」


 瑞葉さんがこんなにも機械に疎いのはマジで意外だったけど、見つかってよかった。



「ごはんも食べたし、ゆっくりしてから帰ろっか」


「あ、私、服見たいんですけど」


「俺、ここでゆっくりして待ってるわ」


「それだったら、あとでここに集合ね。花楓ちゃん、一緒に行く?」


「うん、私も行く」


「あとでね~」


 二人は再びパークの方へと戻っていった。

 俺は満腹を感じながら、横になった。暖かいところに海風が来て、体を冷ます。時間帯も相まって、かなり眠い。


「瑞葉さ~ん、服、見に行かなくてよかったんですか~」


「私、服、そろってるから~」


 瑞葉さんはスマホで風景を撮っているところだった。

 最近のスマホはカメラ性能がぐんぐん上がってきているから、安いデジカメだと解像度が負けてしまっている。

 もう買うとしたら、コンデジレベルじゃないといけないのか。

 俺、カメラ、何を買おう。やっぱり、高解像度なやつが欲しいな……。お金ないから、考えるのはやめておこう。

 オーディオ、カメラ、パソコンという沼にはまりそうだ。怖い。

 こういうのは、妥協が必要なんだな。うん。

 

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