第9話 別れ

「ミオさん、もう君とあってから1年が経つのか。」

「そうだね。まるで昨日のことみたいに感じるよ。」

「ホント最初君が落ちてきたときはこの世の終わりかと思ったよ。」

「私は最初、ここに来た時は結構混乱してたんだよね。」

たわいもない会話をしていたその時、

ズドーーン...ズドーーン...

「奴らが来る音だ。地下室に逃げよう。」


地球人)「この家か。岩波ミオが隠れているという家は」


「上から声が聞こえる。」

「大丈夫、少し奥に行こう。」

「うん。」

「まだ奴らは出てってないみたいだな。」

「うん...いつもごめんね。守ってもらっちゃって。」

「いいんだよ。気にしなくて。」

「私なんかのせいでクラート君はいつも気を抜けないし、休むこともできない。迷惑だよね。」

彼女は下を向いていた。

「だから気にしなくていいって...」

「クラート君、少し、いいかな...」

ミオはクラートに顔を近づけ、深くキスをした。

「ミオ...さん?」

ミオは、目に涙を浮かべて微笑んでいた。

悲しそうな、無理をして笑顔を浮かべている顔であった。

「私、クラート君に会えて良かった。今までありがとうね。私、クラート君を愛しているよ。」

そう言ってミオは地下室の扉の下に立った。

「ミオさん?いったい何をしてるの?」

「クラート君はこっち来ちゃダメだよ?」

「ミオさん!だめだ!戻るんだ!」

「クラート君、もう休めるでしょ?ありがとう。」

そう言ってミオは地球軍のいる地上につながる扉を開け、地球軍に連れていかれた。

地球人)「お前は!001!見つけたぞ!早く報告だ!」

「おい!ミオさんから手を放せ!」

地球人)「どうだ?大切な人を守れなかった気分は。」

そういって地球人はそう言ってどこかへ消えていった。

「くそ!僕のせいで...くそ!!」

次の日

「そして自分から地球軍に身を投げたと。」

「全て僕の責任です。いくらでも罪を償います。」

「今回は任務に失敗しただけだ。彼女は緑陽星人じゃない。だから君が罪を償う必要はない。」

「でも!」

「君はしばらく頭を休めたまえ。」

数日後

「おい!生きてるかーおーい」

「あぁ、レイトか。久しぶりだね。」

「随分と元気がないな。」

「逆にこれで元気だったら異常だよ。」

「ほら、そんな悲しい顔をしていたらミオさんが悲しむぞ!」

「僕はもう生きる意味を失ったんだ。話しかけないでくれ。」

「分かったよ。ここに差し入れ置いていくからあとで食えよ。」

「うん」


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