第8話 ライトメタルの性質

「博士、僕の使っているライトグローブの光線ですが...」

「話は聞いている。今ライトメタル粒子光線の力を利用して新しい機械をつくっている。」

「新しい機械?」

「そう、それはライトメタル増幅装置だ。これがあれば、わざわざ炭鉱から掘り出す必要がない。しかし、これは恐らく地球政府も同じ事をやりだすだろう。」

「まさか、」

「シャドウメタル増幅装置だ。ただ、シャドウメタルのほうが増加率が高いから多分宇宙空間で作り出すだろう。今は奴らはこの星の南半球を攻めている。ただ、奴らの最終目的はこの星の支配ではなく岩波ミオの遺伝子だ。君はこれまでと変わらず岩波ミオを守るだけでいい。わかったな。」

その頃地球では...

地球人2)「シャドウメタル増幅装置実験の結果が出ました!」

地球人1)「結果は?」

地球人2)「成功です!1分間に直径30mのシャドウメタルの増幅に成功しました!」

地球人1)「では、シャドウメタル巨大電荷光線砲は?」

地球人2)「これから始まります。」

地球人1)「実験の破壊対象は?」

地球人2)「50万光年離れた場所の小さな恒星です。」

地球人1)「確認方法は?」

地球人2)「ただいまワームホールで構成の周りにカメラを設置しています。」

地球人1)「わかった。では、開始しろ。」

地球人2)「了解。発射準備。」

地球人1)「フフフ」

地球人2)「3,2,1発射」

10分後

地球人2)「破壊に成功した模様です!」

地球人1)「そうか。では、もっと巨大化させろ。緑陽星のブタどもを震え上がらせるんだ。」

地球人3)「大統領!速報です!」

地球人1)「なんだ、」

地球人3)「巨大化実験のミスで小惑星を吹っ飛ばしてしまいました!」

地球人1)「問題ない。ちっぽけなことだ。」

しかし、緑陽星では、

「次のニュースです。太陽系より半分酸化ライトメタル化した小惑星が飛んできています。しかし、この星に落ちるのは1年後と推定されています。」

「うそ、だろ?博士、これは?」

「恐らく巨大化実験のミスで飛んできたんだろ。そうでなきゃあんな形にならない。」


金星大統領)「地球大統領、まさか、あそこまでするとは...」

地球大統領[地球人1])「あれはただのミスだ。」

火星大統領)「ただのミスで緑陽星は1年後に破壊されるとは...」

地球大統領)「緑陽星破壊?何のことだ?」

火星大統領)「とぼけるな。あんたのミスであのシャドウメタルの塊は緑陽星に向かって光の50%の速さで飛んでってるんだぞ!」

月面大統領)「地球さん、私の星は地球の衛星ですが、我々月面政府は太陽系連合から離れます。それではさようなら。」

金星大統領)「私もあなたのような星に忠誠を誓う必要はないと確信した。お元気で。」

火星大統領)「太陽系連合はあなただけになりましたな。それでは。」

地球大統領)「おい、みんな待ってくれ!あれはただの手違いで!」

こうして地球は太陽系の中で孤立し、金星、火星、月は緑陽星から撤退し、緑陽星に多額の賠償金を払って、戦線から離脱した。

地球大統領)「分からない者は分からせればいい。金星と火星と月にも進軍させろ!奴らが考えを変えるまで戦うんだ!」

しかし、金星に進軍すると、硫酸の雲と金星軍の技術により地球の戦艦や戦闘機は全て墜落してしまい、金星から撤退を余儀なくされた。

火星に進軍してもオリンポス山の谷に到着する前に大きな竜巻と火星軍の猛攻に会い、撤退。

月に進軍すれば、大量の光線を浴びせられ、更には内部への入り口のワームホールトラップに引っ掛かり、進軍を断念。未だに兵隊は宇宙のかなたをさまよい続けている。

地球大統領)「地球は今、緑陽星に軍事力を集中させているため、サルども(火星人、金星人、月面人)の相手をしている場合ではない。全軍火星、金星から撤退し緑陽星に向かえ。」



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