第7話 緑陽星侵略

「空が明るすぎて眠れないな...」

「地球では北と南でしか白夜は起こらなかったのに...」

その時だった。空に大きな影が現れた。警報が鳴り始め、その影は防護網を突き破って侵入してきた。

陸上軍と空軍のミサイル攻撃も無視して地上に降り立ってきた。

黒い戦艦の中からは、カプセルスーツという地球人専用のスーツを着た者が出てきて、緑陽星の人々を次々と光線銃で殺していった。

(この時の地球人のカプセルスーツ無しの姿は、ウルトラマンのチブル星人をモチーフにしています。)

「ミオさん!早く地下へ!」

「でもクラート君は!?」

「僕は君を守るために戦う。」

「でも!」

「早く!奴らが来る前に!」

地球軍)「勇気のある小僧だ。我々の邪魔をするならここで殺させてもらう。」

「できるもんならやってみろよ」

クラートも地球語を喋ることができるのだった。

地球軍)「ほう、この3mのカプセルスーツに勝てる自信があるなんて、ただでさえ低身長の奴に何ができる!」

「中出力、発射。」

地球軍)「その言葉、まさかお前!」

ズドーン!

「僕の身長は165cm。でもそんなの知ってても得しないんだよ。」

「やぁ久しぶりだね!」

背後から2人目の地球人が迫ってきていた。

「地球人が緑陽星語を話してる!?」

「まさか地球語を話す緑陽星人がいるなんて驚きだな!」

「お前は誰だ。」

「俺はスーカル・ハーテン恐れることはない緑陽星人よ。我々は

元々同じ一種の人類なんだ!」

「なんだ、急に頭痛が!」

「ようやく思い出したか!クラート君。」

「なぜ僕の名前を!?」

「10年前に会ってるんだよ。俺たちは。」

「!?」

「俺は10年前、この星に90年ぶりに降り立った地球人として地球

史にこの名前を刻まれた。その時の俺の任務は緑陽星人の死体を2

つ地球に持ち帰って来いということだった。そんな時、ちょうど林の

中に1件だけ事件が起きても注目されないような家があった。俺は

その家を襲撃した。死体の量は2人だったのでその家の子供は生き

残らせることにした。その子供は、当時6歳で、1人では何もできな

いようなか弱い少年だった。俺はそいつの怯えてまともに息ができ

ない状態の頭に手を乗せ、記憶を改ざんした。『お前の両親はお前が

6歳の時に病死している』という記憶に入れ替えた。」

「そうか。今記憶が蘇ってきたよ。お前らのせいで殺された命を返せ

よ。失った家族との時間を返せよ!お前はここで僕が殺さなきゃい

けない存在だ。それにそのカプセル、強化版だろ。僕の初の対戦相手

がまさか10年前のあんただったなんてね。」

「ふっ、お前の怒りはその程度か。」

「んなわけ無いだろ。コントロールしてるんだよ。感情を。」

「じゃ、こっちから!「シャドウメタル電荷光線!」」

ズガーン!

「シャドウメタル!?」

「我が太陽系の小惑星帯にあった小惑星から見つかったライトメタ

ルの力同等の物質だ。これさえあればこんなこともできるんだ!」

ドカーン

「地下室が!」

「おや?あの女の子は?まさか、001がこんなところにいるなん

てな!」

「キャァーやめてください!」

「ミオさんから手を放せ!」

「任務終了。帰還する。」

「ミオさんを持っていくなら僕を殺してからにしろ!「ツルギ」」

ザクッ

「シャドウグローブが切られた!」

「今だ!ミオさん僕の後ろへ!」

「させるか!」

「お前は僕が倒すといっただろう!「最大出力、発射!」」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ!ズドーン!

その瞬間、クラートを頂点として、弧を描くように10kmほどの物が全てライトメタル化してしまった。そう、ライトメタルの光線は力が強すぎて浴びたものを全てライトメタルにしてしまうという恐ろしい力を持っているのだった。


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