戦争編

第6話 太陽系と緑陽星

その頃地球では…

地球人A)「いつになったら標本体001を取り戻せるんだ!」

地球人B)「大統領!先日潜入捜査を行った者の最後の通信を受け取りました!」

地球人A)「よし、聞かせろ。」

金星人)「こちら金星人潜入捜査官。ただいま旧型地球人のような人物を発見しました。001かもしれないので写真を送ります。」

この時潜入捜査官が目にしたのは、まさに標本体001こと岩波ミオだったのだ。

地球人A)「写真をすぐにこちらのデータと照合しろ。」

地球人B)「できました!」

地球人A)「結果は!?」

地球人B)「100%一致しました!」

地球人A)「よし今すぐ地球軍を緑陽星に向かわせろ!必ず旧人類の遺伝子を手に入れるんだ!そして緑陽星を今一度我が地球のものにするんだ!」

地球人B)「了解!」


 この時、緑陽星では…

ライトメタルの力により、町を衝撃波から守っていたため、町は無傷だった。

「良かった!クラート君の家は無事だった!」

「ほんとよかった!」

しかし、

「緑陽星警察です。クラート・グリーンさんおよびお隣のお姉さん。署までご同行願います。」

「本当に緑陽星警察ですか?」

「はい。ついてきてください。」

「クラート君信じて大丈夫?」

「うん。違かったら僕が倒すから大丈夫。ついていこう。」

20分後

「署長!」

「やぁクラート君。今日は少し話がある。」

「なんですか?」

「その、君と一緒にいる彼女の話なのだが...」

「やっぱり知ってたんですね。」

「あぁクラート君。君もわかってると思うけど、彼女は標本体001岩波ミオだ。最後の旧人類の遺伝子の持ち主だ。」

「わかってます。」

「そうか。この前の金星人の件だが、恐らく君の前に現れたのは地球へ信号を出してからだと思われる。つまりこれがどういうことかわかるか?」

「地球がこちらに向かってくる。」

「そうだ。そして君は何より岩波ミオが家にいることを我々に言わなかった。どうなるかわかってるだろうね。」

「はい。」

「我々は彼女を護衛することにした。」

「え?」

「君は彼女を最も近くで守れる存在だ。地球人からの残虐行為から彼女を守るため、君に岩波ミオのボディーガードをしてほしい。」

「罪を償わなくていいんですか?」

「あぁ君は一つの命を救ったんだ。罰するわけないだろう。」

「僕が学校に行ってる間は...」

「彼女も君のいる緑陽高校に通ってもらう。そうすればいつでも彼女を守れるだろう。頼んだよ。これはこの星の存亡をかけた重大任務だ。」

「了解しました。」

「岩波ミオさんもクラート君から離れないこと。いいね?」

「もちろんです!」

翌日

「今日からこのクラスに1人、転校生がやってくる。さぁ入って!」

「今日から皆さんと同じクラスになる岩波ミオです。趣味は料理をすることで、得意な教科は数学です。よろしくお願いします!」

「じゃあクラート・グリーンの隣に座ってくれ。」

こうして岩波ミオは新しい学校生活を送ることになった。

彼女は美人だったため。男子たちからモテていた。

しかしこれに嫉妬した女子たちは岩波ミオに度々いじめをしようとしてきていた。その後いじめをしていた女子たちは退学になったけど...

それから2か月後

緑陽星にサイレンの音が鳴り響いた。

「こちらは緑陽星防衛庁です。地球軍が人工太陽サンライトの小惑星帯に待機しているのが確認されました。しばらくライトメタルの防護網を張るため、白夜の状態となります。ご了承ください。繰り返します...」

「ついに来たか。地球軍...」

「大統領!地球軍が小惑星を出発しました!」

「総員!防衛態勢に入れ!緑陽星宇宙軍の無人宇宙戦闘機に防護網の外を守らせろ!陸地防衛軍は万が一の事態に備えて地対宙ミサイルと地対空ミサイルを、空軍は空対宙ミサイルを用意しろ!今すぐにだ!急げ!」

「出陣ですか?」

「そうだ。」

「僕も同行してもよろしいでしょうか?」

「ダメだ。君は非常勤職員の警察官だ。それに岩波ミオを守るという大役を任されている。いずれにせよ君は彼女を守るほかないんだ。」

「そう...ですか...栄光を祈ります。」

「うむ。行ってくる。」

その時、空を覆うように防護網が上空100kmに張り巡らされた。

現在の時刻が23:30なのに空は緑色に光っていた。まるで快晴の日の昼間のような明るさだった。


地球人A)「ええい!まだ緑陽製の防護網の内側に入れないのか!?」

地球人B)「あれに触ると一瞬で物体が蒸発してしまいます。」

地球人C)「お困りのようですね。」

地球人A)「誰だ!」

地球人C)「この地球で最も注目を集めているマッドサイエンティスト!標本体003こと風切誠だ!」

地球人A)「ほう。で何をしてくれるのかな?風切誠君。」

地球人C)「あの物質に唯一触れても大丈夫なものって何だと思います?」

地球人A)「知らん」

地球人C)「最近太陽系の小惑星帯でいくつか見つかった、シャドウメタルですよ。」

地球人A)「あぁあれか。」

地球人C)「あれの正体は酸化ライトメタル。つまり元は一緒なのです。シャドウメタルは一時的ですがライトメタルに対抗する力があります。これを溶かして宇宙船の外装に使ってみてはいかがでしょう?そうすればあの防護網も潜り抜けられます。」

地球人A)「よし!早速施工に移れ!急ぐんだ!」

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