第1話 200年後の私へ

「お父さん!助けて!」

「ミオ!」

30分前

「お父さんの作ったカレー美味しい!」

 彼女の名前は岩波ミオ。地球に暮らす極普通の女子高生。母とは半年前に死別している。

「だろう?」

彼の名は岩波大吾。ミオの父親であり、妻とは死別している。星立遺伝子研究所の研究員

この家族は、2人で支えあって生きていた。

しかし、

「遺伝子研究所の者です。岩波ミオさん、あなたがタイムカプセルの標本に選ばれました。今すぐご同行願います。」

「え...?」

「おい!そんなの聞いてないぞ!」

「大吾さん、あなたは違う地球野生生物研究所の人だから知らないだけです。」

「お父さん!助けて!」

「ミオ!」

こうして岩波ミオこと標本体001は1時間後に冷凍保存された。

その夜

岩波大吾は見てはいけないものを見てしまった。

______________________________

未来の遺伝子研究に関する計画書

地球政府様

星立遺伝子研究所所長 井上 進 

この度、遺伝子タイムカプセル計画としての標本体001の解剖実験は地球歴3000年1月1日0時0分に開始することとします。

______________________________

 岩波大吾はすぐにミオのタイムカプセルを持ち、高度6000kmから落ちても大丈夫な耐衝撃ケースに入れてワームホールを開き、緑陽星に向けて投げ、ワームホールを閉じた。その後、惑星警察に捕まり、大吾は処刑された。



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