孤独の惑星
作島者将
出会い編
第0話 地球政府
2600年、全世界は一つになり、国という概念がなくなった。
そう、地球政府の誕生だ。それに伴い地上のある地球型惑星および衛星へ移住する計画が進められ、人類は宇宙へ旅に出る第2次大航海時代が幕を開けた。金星では人が住めるよう金星上空に風船のようなものを浮かべ、その中に暮らす金星人、火星では火星の谷に強力な電磁波の幕を張り、そこで穏やかに暮らす火星人、月では月の地下の空洞に地球の大気を充満させて暮らす月面人。これらの星には必ず政府があり、金星は黄金星政府(黄金府)、火星は褐色大地大火星政府(褐色府)、月は地球月面地下衛星政府(月面府)があった。
そして地球から0.5光年離れた場所の自由浮遊惑星、緑陽星を捕まえ、人工太陽を作り出し、50年かけて開拓した大地球開拓政府(大開府)が起こった。地球歴2700年、人類はタイムカプセルとして適当に1人、現在の人類の姿を保存しておくため、冷凍保存として岩波ミオという地球人を選び、星立遺伝子研究所に連行した。
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