第12話 【8天勇者】と【天国への門】と【守護天使】

「あの日...魔物達は恐怖した...、突如として空に現れた巨大な光の【天国への門ヘブンズゲート】と【守護エンジェル・天使ガーディアン】に...」


 クラウニーは手に天球技を魔法で作り上げて簡易的な映像を俺たちに見せてくれる。


「これは私の配下となっている人間の兵士達をアンデット化した時に奪った記憶の一部をつなぎ合わせた物...、しかと見届けなさい!」


 そう呟いた瞬間に俺たちの頭の中にその日の事が詳細に送り込まれた!


 大きな城...。


 美しい教会...。


 景観な街並み...。


 それらが見える場所にて突如と空に大きな【天国への門】が開かれた。


 そこから8人の【守護天使】が舞い降りてこう呟いた。


「私達はあなた方人間を守る為に【女神セイラ=ディスティア】より派遣させられた【守護天使】...、あなた方に助力しこの世界から魔を根絶しましょう」


 そこから先は早かった。


【守護天使】達が人間の中から勇者を選びそれらに【8天勇者】の称号を与えて魔物達に侵略戦争を仕掛けたのだ。


 本来ならば1000人規模の優秀な魔法使いが集まって行う大規模な【集団高等魔法】も【守護天使】の加護を受けた【8天勇者】ならば8人で使用可能だ。


【8天勇者】の力は圧倒的でこの世界の魔王を本土決戦からわずか3夜にして滅ぼした。


 そこから先は早かった。


 その後は残党狩りがどんどん過激になって行き今に至る。


「り...リウはもう見てられない!」


 妹は途中でこの映像に耐えきれず部屋を退出した。


 それくらい酷い侵略戦争がこの世界に起きていたのだ。


「許せねぇ...!」


 俺はそう思いながらこの世界を統べる【守護天使】達に怒りの感情を昂らせているのでした。

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