いたかった記憶
拙作『思い出したこと』……2年ほど前に公開して先ほどちょっと書き足したエピソードがあるのですが。
今思い出しても、私の父親って??……な行動をする人だったんだな~と。
子どもは好きな人だったのですが。
私の子供、彼にとっては孫も可愛がってくれてたし。
エピソード以外でも小学生時代にこんな事がありました。
夏の夕刻にやはり私と弟連れて散歩に出かけた時、ふざけて石段の上から父の肩に飛びつこうとした弟が汗ですべり落ち(真夏で父親はタンクトップ)、石段のかどで後頭部を打って切り傷ができたときも「お調子者が、ばかなことをするからだ」的なスタンスだった気がします。
内心はわからないけれど、少なくとも怪我にあわてたりした様子は見て取れませんでした。
小さな切り傷だったし、出血もほとんどありませんでしたが。
でも……落ち方とか場所が悪かったら、頭を強打して大けがだったかもしれないんですよね。
私も、転び方が悪かったら今現在こうやってキーボード叩けてないわけで。
ところで、既出の『思い出したこと』には後日談がありまして。
怪我してはいたけれど、幼稚園はお休みしなかったんです。
怪我をした部分には絆創膏というかガーゼを当てて、テープで留めてました。
その状態で通園していたある日、体育館でお遊戯の練習がありました。
私は親か先生かに言われて、後ろに座って見学してました。
『念のため、安静に』といったところだったのでしょう。
ひとりだけ練習にくわわらない私を見て、誰かが『ひとりだけズルイ』といいだしました。
それに同調した何人かも、責めるような言葉を発します。
小心者の私は『だって、見てるだけって言われたもん』と口応えすることもできません。
そうしたら別の女の子が言いました。
『そんなこと言ったらだめ。奈那美ちゃんはいちばん小さいんだから。ちっちゃい子には無理させちゃだめなの』
先生のとりなしもあったのでしょう、そのあとは責める言葉は出てきませんでしたが……。
確かに早生まれだし、クラスでいちばん背が低かったけれど。
かばってくれた恩も忘れて、(あんたも同い年でしょーが!ヒトをちいちゃい子扱いするんじゃねー!)と心の中で毒づいたのがいちばんイタい思い出でした。
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