第5話 準備

 僕は能力が無く、それなりに力はあるので荷物持ちをするつもりだ。荷物持ちもちゃんとした仕事だ。冒険者はダンジョンに潜る時に荷物があると戦いにくいので1人か2人荷物持ちを雇うのだ。


 しかし荷物持ちも最低限の装備は必要だ。


 そこで街にある武器屋に行ってみた。中は余り広くなく武器が所狭しと並んでいる。僕はいい武器がないか見て回る。ふと目に付いたのはメリケンサックだ。何故これが目に付いたのかは謎だが面白そうと思った。使ってる人が少ないのか値段も安かったのでメリケンサックを買った。


 次に防具屋に行ってみた。中はそれなりに広く試着できるスペースもあった。そこで1番安い物を買った。


 他に傷薬や煙玉、懐中電灯を買った。ちなみに懐中電灯は魔力で動くらしい。星0でも魔力はあるので問題なく使える。


 気付けばもうそろそろお昼頃なので、そこら辺にあるレストランで昼食を食べた。物凄く美味しかった。


 午後はギルドでどこかの冒険者が荷物持ちを募集していないか探した。しばらく探していると荷物持ちを募集しているパーティーを見つけた。声をかけ、荷物持ちをやりたいと伝えると、パーティーのリーダーみたいな人がメンバーに相談しに行った。数分後、


「俺はこのパーティーのリーダーをしているザックだ。短い間だかよろしく。役割はアタッカーだ」


 とイケメンスマイルで言ってきた。どうやら荷物持ちに採用されたらしい。


「俺はテミーです。タンクをやらせていただいてます。よろしくお願いします」


 顔は少し怖いが優しそうな人だ。


「私はユメリよ。ヒーラーをやっているわ。よろしくね」


 髪をツインテールにしている気が強そうな女性だ。


「サイラ。よろしく」


 無口な女性だ。役割はたぶんデバッファー。


「僕はノエルです。皆さんに遅れないように頑張ります」


「じゃあ、明日の8時に集合な!」


 こうして無事にパーティーに入ることができた。

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