8 悪魔2
「俺の言うことに従う、っていうのか? 対価は?」
「お前の魂」
――いかにも悪魔らしい答えだ。
魂と引き換えなんてゾッとしないな。
「断る」
「冗談だ」
「真に受けるな」
「真面目か」
悪魔たちが口々に言った。
……なんだ、こいつら。
「真面目に話してくれないか」
俺は憮然とした。
「すまんな。我らにも『ゆうもあ』があることを示したかったのだ」
「いや全然ちっともまったくユーモアなんて感じないが」
俺はますます憮然とした。
ふざけているのか、これが『素』なのか……判断が難しい。
「で、対価はなんなんだ」
「実のところ、対価はもうもらっているようなものだ」
「えっ」
「自由――それこそが我らの対価」
「悠久の時を、我らは神によって封じられていた」
「我らは渇望している。自由そのものを」
悪魔たちが口々に告げる。
「だからこそ、封印を解いてくれたお前に感謝している」
「その証として、お前の望みを叶えたい」
「さあ。我らの主として我らを存分に使え。それは我らにとって。お前に恩を返すことにもなる」
「……なんか話が上手すぎないか」
俺はジト目で悪魔たちをにらむ。
「そうだろうか?」
「我らは我らの行動原理を説いたまで」
「悪魔と呼ばれているが、我らは邪悪な種族にあらず。ただ――神と敵対するがゆえに、悪の名を冠されているに過ぎん」
悪魔ABCが口々に訴える。
どこまで信じたものか。
ただ、彼らが味方に加わるとしたら、俺にとってはメリットは大きそうだ。
きっと超常の力を持っているに違いないからな。
……とりあえず、危険を見極めながら使ってやるか。
俺はニヤリと笑った。
***
【お知らせ】
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***
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