7 悪魔1
「そう警戒するな」
「そもそも『なぜ』も何も、お前が我らを呼び寄せたのだぞ」
「お前の力で我らは権限できた」
「ちょうど依り代になるべきものがあったからな」
「依り代……?」
俺は眉をひそめた。
子どもの銅像のことか……?
「それはただの像ではないな」
「なんらかの強い思念がこもっている」
「思念が強ければ強いほど、我らを降臨させるための良き依り代となる……」
悪魔の降臨……か。
俺は気持ちを引き締める。
こいつらが俺に何をしようとしているのか。
襲ってくるのか。
味方になるのか。
それとも――。
油断のできない状況が、続く。
「先ほども言ったが我らは『悪魔』。召喚者とともに存在するもの」
「お前が我らを召喚した」
「望みはあるか、主よ」
三体の悪魔が口々にたずねた。
「召喚者だと……?」
俺は奴らを見据える。
「ふむ。最初からすべて語らねばならぬか」
「エルギアスが何も説明していないようだな」
「あの神は気まぐれゆえ……くくく」
悪魔たちが笑う。
「この世界には七十二体の悪魔が封じられている」
悪魔のうちの一体――とりあえず悪魔Aと呼ぼう――が語り出した。
「それらは様々な依り代に宿っている。我らのように三体まとめて封じられた場合もあれば、もっと多い場合も、あるいは一体だけの場合もあるだろう」
こんな奴らが七十二体も……?
「お前たちの目的はなんだ?」
俺は再度たずねた。
「やっぱり人間を殺したり、あるいは魂を奪うとか、そういう感じなのか?」
「それはお前たちの世界の伝説に過ぎんな」
今度は悪魔Bが語る。
「我らの目的は、ない」
「えっ」
「正確には、我らの目的は召喚者が決めることだ」
悪魔Cが補足する。
「召喚者であるお前の望みが、我らの望み。お前の目的は、そのまま我らの目的となる」
***
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