24 決着の後で
ふう、首尾よく殺せたか……。
俺はため息をついた。
前方には、倒れている竜堂の姿がある。
【爆殺】で脳血管の一部を爆破し、殺したのだ。
周囲には大勢の人がいたから、労せずして近づくことができた。
俺の能力射程は50メートル程度なので、もちろんもっと遠距離から殺すことは可能だ。
だが、相手が相手だけにできるだけ近くで確認しておきたかった。
確実に――殺したかった。
周囲はすでに大騒ぎだった。
何せ、竜堂の死体に加え、奴が殺したヤンキーや通行人の死体がいくつも転がっているのだ。
現場は凄惨そのものだった。
金切り声で悲鳴を上げる者。
スマホでSNSに投稿する者。
竜堂の死体を撮影している者もいる。
まあ、竜堂が一連の事件のすべての犯人――とみなされればラッキーだが、そこまでは期待していない。
ダメもとである。
あくまでも狙いは、奴を混乱させること。
混乱して、集中力が低下すれば、俺の位置を正確に探り出すことも、能力の狙いをつけることも難しくなる。
勝率がより上がる。
勝つだけなら、ヤンキーたちに囲ませて、俺がその外から撃つだけで、ほぼ勝てただろう。
だが、相手がどんな奥の手を隠しているとも分からない以上、確実に殺す必要があった。
俺は竜堂が確実に死んでいることを見届けた後、現場をゆっくりと離れる。
と、前方にパトカーが止まった。
警察が来たのか。
……あまり顔を見られたくないな。
とはいえ、足早に去っていくと怪しまれないとも限らないし。
ばたん、とドアを開けて何人かの警官が出てくる。
その中の一人に見覚えのある顔がいた。
以前見かけた女の警官だ。
美人だったからか、記憶に残っていた。
彼女も俺に気づいたらしく、目をわずかに開き、それからすぐに現場の方に向かっていった。
……怪しまれてないよな。
俺は小さく息をつき、場を去っていく――。
***
〇『武術の神』と呼ばれたじいさん若返る。10歳の美少年になって無双&ハーレムの二周目人生を堪能します。
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