16 VS竜堂2


「くっ……!」


 俺はさらに【爆殺】を連打した。


 一発目を撃つより、二発目以降を撃つ方がタイムラグが少ない。

 これは経験上分かっている。


 だが、


 がおんっ。


 妙な音とともに【爆殺】の連打はすべて弾かれてしまう。


「お前、どういう能力なんだ? それ――」

「ふふ、いくら俺がお人よしでもそこまでは教えないさ」


 と、竜堂。


「正々堂々戦うんだろう?」

「ああ。だから最低限の情報は伝えたじゃないか。ここから先は君が自分で推理して答えを出すんだ」

「……ちっ」

「もっとも、答えを出す前に君を倒すけれど」


 竜堂が右手を突き出す。


「えぐり殺す――」

「突っ込め、エルギアス!」


 俺は幻想体のエルギアスに指示を出した。


『無策で突進させるのか』

「……お前、けっこう文句が多いな」


 俺は苦笑した。


「大丈夫だ。考えがある」

『分かった。ならば――』


 どんっ、と地を蹴り、走り出す幻想体エルギアス。


『させない』


 そこに幻想体セリューエルが立ちふさがった。


「死ね」


 俺は【爆殺】の標的を竜堂からセリューエルに切り替える。


 ごうんっ!


 セリューエルの頭部が吹き飛んだ。


「セリューエル!」


 叫ぶ竜堂。

 その隙に幻想体エルギアスが奴に肉薄した。


「ちいっ……!」


 竜堂が【穿孔】を放つ。

 エルギアスの胸に穴が空き、左腕がねじ切れる。


 ばしゅっ。


 そして右腕も竜堂に触れた瞬間、大きくえぐり取られた。


「あれは――」


 俺はようやく気付いた。


 竜堂は【穿孔】――見えないドリルで対象をえぐり取る能力――を自分の体にまとっているんだ。

 それがバリアとなって、奴への攻撃をすべて【穿孔】で迎撃している。


 エルギアスはなおも蹴りを繰り出すが、それもえぐり取られた。


「――よし、上出来だ」


 今ので必要な情報は収集できた。

 あとはどう仕上げるか――。


「準備したての、あいつらを使うか」







***

〇『武術の神』と呼ばれたじいさん若返る。10歳の美少年になって無双&ハーレムの二周目人生を堪能します。

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