2 これからのこと2
俺は帰宅すると、早速ネットで調べ物をした。
主に今回の事件をまとめたサイトや掲示板を見て回ったのだ。
しかし、出てくる情報はどれも似たようなものだった。
『自然死や事故ではありえない』
『犯人はまだ見つかっていない』
『凶悪な連続殺人犯』
『絶対に見つけ出して裁きを受けさせるべき』
といった内容だ。
中には『この殺人には超常の異能が使用されている』なんて考察するサイトまであった。
もちろん俺の【殺人チート】を解明する者はいない。
いるはずがない。
もしかしたら、目撃者やこの前のコンビニでの殺人なら監視カメラの類に俺の姿が映っているかもしれないが――。
その映像から【殺人チート】の存在を解明されることはない……と思う。
おそらく。
ただ、なんらかの『異能』が存在し、学園内で多くの人間を殺害した……と考える連中はいるようだ。
といっても、真剣に信じている者は少なく、大多数は一種の与太話として楽しんでいるだけらしいが。
「もし、俺のこの能力が世間に知れたらどうなるんだろう?」
それは能力を身に付けたときから、常に考えていることだ。
当然、俺は捕まる。
殺した人数からして、確実に死刑じゃないだろうか。
それだけじゃない。
両親にも迷惑がかかるし、俺のせいで家族全員が周囲から白い目で見られるだろう。
まあ、この力がバレるとは思えないけど、迂闊な言動だけは絶対に控えなければならない。
そのうえで――。
「今後はこの力をどうするかだな……」
考えなくても、答えなんて出ている。
「殺すべき相手、殺されて当然のやつがいれば、また使ってやる」
俺はニヤリと笑った。
「いくらでも殺してやる……!」
心の中に高揚感が湧いてきた。
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