24 さあ、ゴミ掃除の始まりだ
「おいおい、何一人でイキってんだ?」
山田もせせら笑った。
こいつ、ちょっと前は俺を見て怯えていたくせに……随分と態度が大きくなったな。
バックに二十人超のヤンキーがいるから気が大きくなってるのか?
「田中や佐藤が死んで、自分は解放されたとでも思ってんのか? んなわけねーだろ、ばーか」
山田が言い放った。
「お前にはこれからも俺のストレス発散用のサンドバッグになってもらうからな。とりあえず、生意気な態度を取ったお仕置きをさせてもらう」
言って、山田はヤンキーたちに目配せをした。
「そうだな」
「覚悟しやがれ」
「痛めつけてやるぜ」
ヤンキーたちは下卑た笑いを浮かべた。
まあ、こいつらも俺を相手に日ごろのうっぷん晴らしをしたいだけなんだろうな。
自分より弱いと思える奴を集団で虐げる――。
嫌な連中だ。
もし俺がいなくても、きっと別のやつが犠牲になるんだろうな。
俺はため息をつく。
実感として分かる。
いじめってなくならないよな。
こんな奴らがどこにでもいるんだから。
なら、俺が取るべき道は――。
「はあ……」
「なに溜息ついてやがる!」
ヤンキーたちが四方から歩み寄る。
逃げ場は、当然ない。
「ま、いらないけどな。逃げ場なんて」
俺は、決断した。
こいつらを――殺す。
「ただ、順番に殺すのもつまらないな。お前らは社会のゴミだ……制裁を受けてから死ね」
――さあ、ゴミ掃除の始まりだ――
「よし、ルールを決めよう。お前ら同士で殺し合え。ただし、必ず二対一とか三対一、四対一のように人数に差ができるようにな」
「はあ?」
つまりは――いじめの縮図。
それをこいつらに味わわせながら、一人ずつ殺していく。
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