第7話

宿泊先に着いた。

先生に、

「あやめちゃんも、女子の部屋でいい?」

って聞かれて、

「はいっ、それでいいです」

って答えた。

「お風呂も女子のほうにしなさいねっ」

って言われた。

イレーヌちゃんといっしょに、女子のお風呂に入った。女子みんな、何も気にせず、いっしょに入ってたから良かった。


大広間で合唱大会始まった。

修学旅行に来る前に、中学でみんなで練習していた合唱曲をクラスごとに順番に披露していった。ボクの歌ってる時、イレーヌちゃん聴いてくれてて、ボクに手をふってくれてた。イレーヌちゃんの歌ってる時に、ボクはイレーヌちゃんに手をふった。


食事をしてから、イレーヌちゃんと同じ部屋でボクも寝た。イレーヌちゃんのクラスの女子の部屋で寝てたけど、みんな普通に自然にしててくれてた。


そして、バスと電車に乗って、大阪の中学に帰った。


ボクは本当は女子高に進学したかったけど、なかなか、そこまでは実現しなかった。

私立と府立の高校に合格出来た。

府立高校のほうに進学する。

イレーヌちゃんは、付近でいちばん良い府立高校に合格した。

ボクの高校はイレーヌちゃんほどではないけれど、近くには、百人一首の伊勢さんの伊勢寺あるから、きっとボクは伊勢さんに導かれたんだと思っている。


ボクの部屋の霊の女の子も、伊勢寺の近くの高校に進学することになったら、なんとなく、喜んでくれてたみたいだから、その女の子も、もしかしたら、伊勢さんのことを好きなのかも。


ボクも、大阪の中学で美術部で絵を描いていたり、高校も伊勢さんの伊勢寺の近くの高校に進学することになったりしたら、芸術に対して意識を高く持ち始めていることをわかってくれたのか、だんだん部屋の霊の女の子の存在感も、薄れてきたような感じだった。ボクは、たぶん、自分の高校で、またいろいろ芸術的な活動とかもしていけば、それで良いんだろうなあ~って思っている。


「イレーヌちゃんは、部屋の霊、どんな感じ?」

って聞いてみたら、

「部屋にいると、日本のこととか、どんどん勉強したくなってくる~」

って言っている。

だから、イレーヌちゃんは高校に行っても、ますます、いろいろと勉強していくんだろうなあ~って思った。

パリにいる、イレーヌちゃんのママとパパも、日本の高校に進学できることを喜んでくれていた。

「高校に行っても、イレーヌのことをよろしくっ」

って頼まれた。

イレーヌちゃんの部屋の霊は、何か強力な学問的な霊のお方みたいなので、高校に行っても、勉強していけるような感じしている。


ボクはボクの高校で、部屋の霊の女の子といっしょに、芸術的なことをするような気する。

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