第6話
体操服や水着は、イレーヌちゃんといっしょに、女子用のにしたけど、ジェンダーレスで共用なものになっている。
ボクの部屋の霊は毎晩あらわれるけど、いつも、なんとなく、甘い香り漂ってくる。
だから、あっ、来たのかなって思う。
何日か続いたある日、ふと時間を見てみたら、ちょうど11:11だった。
なんか、女の子の霊なのかなあ~って思える。
いつも、ボクの体を優しく包みこんで愛撫しているような感じしている。顔にも、いつもキスされてるような感じ。なんとなく、女の子の霊のよう。
そして、だんだん、何かメッセージ的なものを発しているように思えてきた。
それは...なんというか...なんとなく、高い意識を持ちなさいと、ボクに言ってるよう。
女の子は、芸術家みたいな感じで、ボクに、芸術に対して、つねに、意識を高く持っていなさい!って言ってるみたい。
ボクは、その女の子の、芸術的な弟子なのかなって。
ボクは、もともと女の子みたいな体だったけど、霊の女の子に愛撫されてるうちに、だんだん、もっともっと女の子っぽく柔らかくて曲線的な体になってきてるような感じ。
「イレーヌちゃんの部屋の霊って、どんな感じなの?」
って聞いてみた。
「わたしの部屋の霊は、なんか、学問的な霊のような感じするのっ」
「ええーっ、学問的な霊ーっ?それはなんだか、凄いなー」
「部屋にいると、いろいろと勉強したくなってくるのっ」
「うわ~、何か、それはそれで良い霊なのかも。この家って、学問や芸術系の人たちの集まる場所だったのかなあ~、わかんないけど」
中学では美術部に入ったから、放課後もイレーヌちゃんといっしょに、絵を描いている。でも、なんとなくだけど、ボクの部屋にいる霊の女の子は、2人で絵を描いていることをいちばん喜んでいるような気する。芸術家の女の子のような感じだから。その霊の女の子に導かれて、2人は美術部に入ったのかなあ~とさえ思える。
中学の修学旅行で、岐阜・長野方面に行った。電車に乗って岐阜に行き、バスできれいな山々の景色を走った。イレーヌちゃんとボクは違うクラスだったけど、先生に言って、同じ電車に同じバスにしてもらった。ボクはイレーヌちゃんのクラスといっしょに行動した。
「うわ~、凄く雄大な日本の山々の風景だあああ」
って言ってイレーヌちゃんも感動していた。善光寺に到着した。イレーヌちゃんと善光寺の、緑溢れる木々の道を手をつないで歩いた。
「これからも、いつも、いっしょだよ~」
ってイレーヌちゃん言ってる。
そのあと、鬼押出し園に行った。色あざやかな湖みたいな地形をイレーヌちゃんも面白がっている。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます