第4話
中学2年生の時に、沖縄県那覇市の中学に転校になった。日本に来てから、松山に次いで、2番目の土地だ。
松山も瀬戸内海で、ミカンも美味しく、文学的雰囲気漂う良き街だったけど、那覇もまた、沖縄という独特な場所で、転校して那覇に住むのも、ドキドキわくわく、ちむどんどんな気分だった。
松山の中学の先生は、遠くに転校してしまって寂しいって、教室で、みんなの前で言ってくれてたけど、ボクは、その時、確かに、松山を離れることは、めちゃめちゃ寂しかったけど、那覇に行けることに、めっちゃ期待していた。
那覇の家は、那覇港のすぐ近くの6Fだったから、めっちゃ見晴らし良かった。船も見えるし、遠くの橋や公園まで見渡せた。
小学生や中1の時も、ボクは女の子みたいだったけど、中2になったら、本当に女の子みたいな体になってきて、中学に行っても、女子の良き友達いっぱい出来た。
いつも学校で、女子の友達、ボクにいろいろ話しかけてきてくれた。松山のこととか、パリやロンドンのこととかも聞いてくれた。
中学で、離島にキャンプに行った時も、ボクは女子と料理を作り、女子のテントで寝た。
家で1人になったら、ボクはいつも裸になって、えっちな格好をしていた。最初は、自分の下着を小さく作り変えて着てたんだけど、そのうち、お姉ちゃんの下着を着るようになった。お姉ちゃんの下着を着たり、裸になったりして、えっちな格好をするの、めっちゃ好きだった。もう、なんだか、本当に女の子になったような気分だった。
海に行っても、女子用の水着を着ていたから、たぶん女子だと思われていたに違いない。肩幅はせまいし、ウエストはくびれてて細いし、お尻は可愛いし、本当に女の子みたいな体だなあ~って自分でも思っていた。
だから、小学生の弟の友達、家に遊びに来た時も、ボクはお姉ちゃんみたいだから、みんな最初は、本当にお姉ちゃんなんだと思ってるらしかった。
ボクの中学のクラスは、みんな、あまりにも仲良すぎて、本当なら、3年生でクラス替えするんだけど、ボクのクラスは、3年生になっても、そのまま、同じクラスでいくって、担任の先生も言ってくれた。
それなのに、中3になる時、ボクは大阪の中学に転校することになった。
みんなの寄せ書きの中の、いちばん好きだった女の子の言葉で、
『あ~、今、ちょっと反抗したなあ~、憎たらしい。うっそっさ~』
っていうのを見て、その女の子らしくて笑えたんだけど、来年も、その好きな女の子に、もっともっと反抗していきたかったなあ~って思うと、なんだか、めっちゃ寂しい気持ちになってきた。
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