第五話 夜?俺にとったら昼間だね
日が完全に沈み、あたりは真っ暗になり、何も見えないような状態だった、また遠くから狼の咆哮が……
「ウオオオオオオオォォォォォオォン」
「ってうるさいわね!あんた少し黙ったらどうなの!」
「こう言う森の夜って!狼の咆哮が聞こえるのが定番だろ!なかなか聞こえないから俺が代弁してやったんだよ!」
馬鹿どもの咆哮が響いていた、
「てか、モンスターとかそういうのでないな」
「それ、私の【観察】で見てみたら、この墓をモンスターが避けているようだって出てきたわ」
「マジか!?俺ら襲われないで済むのか!?てかこれでモンスターが存在するのは確定したな」
楽しそうな口調で冬季がそう言う、
「そうね、モンスターはいるけど、ひとまずは安心ってところかしら」
こんな他愛のない雑談が、闇で色を染めた墓地で響いていた、
「あれだな、その【観察】ってスキル、結構便利だな」
「それは私も思ったわ、やっぱりこの私が持つスキルだけあって性能も確からしいわね、しかもまだlv 1これは成長が期待できそうだわ!」
江原は、自分のスキルの有用性とこの後の可能性の高さにテンションが上がっていた、
「うるさいなぁ、君たちはいつまで騒いでるつもりなんだい?もうあたりは真っ暗、そろそろ睡眠をとった方がいいよ」
翔夜は当たり前のように言う、そのあと、近くにあった墓石の上で眠ってしまった。美しき水色の鳥がすやすや眠っている、その様子は見ていた冬季と江原も、我を忘れて見つめてしまった、
「まぁ寝ろって言われましても、俺は剣だから眠気がしないんですよねぇ、」
冬季の見た目は、紫色の漆黒じみた大剣で、十字架型の剣だ、(((伝わると嬉しい)))クロスする部分には、黒っぽい宝玉が嵌められていて、そこから360見渡せるらしい、
「私は猫だから、眠たくなるわよ、猫の姿だとあの体を伸ばすっていう行動ができないから、少し残念だわ」
「にしては結構遅くまで起きるな」
「当たり前でしょ!私がいつも何時までゲームしてたと思ってるのよ!」
「なるほど、日本での経験ってわけですかw」
「そうよ!私に取って!深夜とは昼なんだから!」
とアホらしい発言をし始めた、いつもだったら翔夜のツッコミが入るはずなんだが、今はすやすや眠ってしまっている、なので
「それは俺だって同じだぞ!深夜はあんなことやこんなことやを想像する時間なんだからな!俺にとっても深夜は昼間同然だ!」
話は止まらず、ヒートアップする一方だった…
こんな感じで、異世界転生一日目は
幕を閉じた
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