第九話 愚弄③

痛い…痛い…


なんだ…全身が暑い…けど段々冷たくなってく


なんだこれ……


剣?


腹には剣が刺さりそこから血が流れ出ていた、





「うわぁぁぁっぁぁぁぁぁ!!」


カリアの目が覚める、

夢の内容に恐怖しながら、周りを見渡す、


「……馬車か?」


カリアは馬車に乗っていた、ケニアが、カリアを場所まで運んで別館まで運んでいるのだ、


「くっ気色悪い夢を見た」


夢の内容を思い出す、どこかの部屋だろうか、そこで倒れていた、腹には剣が刺さり今にも死にそうだった、


「最近、変な夢しか見ないな、、」


すると急に馬車が止まる、


「くっ」


外から誰かがくる、一体誰だ?


カリアは警戒する、


「降りろ」


場所の扉が開きそこから出てきたのは、ガイアだった、


カリアは、恐怖する、先程この男のせいで死にかけたばかりだ、


「わかりました、」


カリアは言われた通り馬車から降りる、その先には、いつも素振りで使っている別館の中庭があった、時間は歓迎会の時点で夜だったため、今は相当遅いのだろう、満月が輝いてる


「早く歩け」


そう言われカリアは早めに移動し始める、すると突然、背中に衝撃があった、大剣を投げつけられたのだ


「持て」


カリアは困惑した、言われた通りとりあえず大剣を持った瞬間、容赦ない蹴りが襲ってきた、


さっきまで20mもあったのに、、風魔法か!?


カリアは加速の勢いもついた蹴りを喰らって悶絶する、だがガイアは容赦しない、続けて2発、3発と蹴りを浴びせて行く、


「うぇぇぇぇぇぇぇぇっえええ」


カリアは吐き出してしまった、


それでもガイアの猛攻は止まらず蹴り飛ばされてしまう、


「うはっ!」


カリアは中庭の生垣に体が入り込み、木々の枝で体が擦り切れる、


「はぁ……はぁ…」


カリアの頬から、血が流れ落ちる、


「来い、」


ガイアのその一言で、カリアは走り出す





何分経っただろうか、カリアの全ての攻撃は防がれ、蹴りが返っくる、もう立つ事すらやっとの状態だった、


「勘違いだったか…」


ガイアはがっかりした様子でそう告げた、カリアには、言葉の意味がわからない、だが腹が立った、


「はぁ……はぁはぁ……」


だが動ける体力はなく今にでも倒れてしまいそうだ、


「やはり無能だったか、ふっあのクソ女諸共死んでしまえばよかったのだがな」


カリアはこの言葉に、震え上がる


「ふっ………」


ふざけるな!と叫ぼうとした


撤回しろって言ってやりたかった


カリアにとって母とは、自分を唯一見てくれた人であり、尊敬している人物なのだ、そんな人を侮辱されて、黙ってはいられない、


だが、動けない、足は震え、意識は朦朧としている、


わからせてやる、僕が強くなって、あのシュニアを倒す、


わからせてやる、兄様達を超える力をつけてやる、


わからせてやる、父様、いやガイア、お前を


お前を!!!!!!


殺してやる


カリアのその顔は憤怒の表情では無く、笑っていた、まるで狂ってしまったかのように、


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