2011年3月11日金曜日、昼過ぎ、この時仕事中で輪転機は稼働していた。そんな中、稼働していたはずの輪転機から突然警告音が、最初は、機械に異常が出たのか？と思ったのだが、普通に稼働していた。しかし、警告音が鳴り止まない。原因がわからないままだった。いろいろ確認をしたのだったが、原因がわからなかった。そんな中､上司が・・・

「なんか揺れてないか？」

と・・・確かに、構えていたら揺れているのがわかった。

「おい！これ､地震だぞ！」

上司が叫んだ。

「これヤバイ、止めるぞ！」

上司は、そう言って輪転機を止めた。しばらく揺れているのが体で感じてとれた。上司はスマートフォンを取り出し、確認をした。

「東北地方の広い範囲で地震が・・・今速報が入った！」

東北での地震が関西まで伝わって来ていた。相当大きな地震だったのだろう！揺れがおさまった後もしばらく様子を伺う事に､再び揺れて､警告音が鳴れば稼働出来ないと思ったのだが、もう揺れはなさそうだったので､輪転機を稼働させた。そして上司はスマートフォンを見ながら・・・

「東北地方､かなりえげつない(ひどい)状態みたいだ！」

自分は、刷り本(印刷物)のチェックをしていて、スマートフォンを見ていなかったので､よくわからないが、上司から聞くと相当ひどい状況が伺えた。1ヵ月前には､ニュージーランドで大きな地震が有ったばかりだった｡立て続けに世界中で地震が頻発しているようだ。・・・夜7時頃に仕事を終えて、帰宅､テレビを見てみると、かなり深刻な状況になっていた。コマーシャルが全く流れず、すべて東北地方の大地震のニュースばかりだった｡コマーシャルが全く流れ無いのは､昭和天皇崩御以来だった｡・・・さらに、地震の後に､かなり大きな津波が発生､地震よりも津波の被害の方が大きかったようだ。・・・後で知ったのだが、今回の地震で､福島第１原発が大きな事故をおこしていた。原発事故といえば、ロシアのチェルノブイリの原発事故を思い出すのだが、それに匹敵するくらいの大惨事だったという｡今回の東日本大震災は、世界最大級の大震災だと聞いたのだが・・・

それから1年後のゴールデンウィークに東北新幹線を利用して､仙台から盛岡､青森そして北海道へ旅行をしたのだが、新幹線の車窓から震災の爪痕が手に取るように感じた。さらに、東日本大震災の報道によって、今まで知らなかった地名まで知るようになった。陸前高田市や大槌町､気仙沼に大船渡、南三陸町等・・・。