第18話 彼女の話⑤
私と隼くんは、それからしばらく隼くんの部屋で話し込んだ。
地震が来る前に話したときに比べ、2人の雰囲気は全く変わっていた。
お互いに相手を信頼しながら春馬のこと、事件のこと、事件後のこと……色んなことを話しているのが伝わってきた。
「気づいたらもうこんな時間だ」
ふと腕時計を見たら20時を回っていた。
名残惜しいと思いながらも、明日から練習試合があるという隼くんをそろそろ解放しないといけないと思い、我慢することにした。
「ついつい色々話しちゃったね。本当はあんまり話しちゃいけないんだよね?ごめんね」
「そうなんですけど、僕としては話せてよかったですよ。こちらこそ、こんな時間までごめんなさい」
隼くんはベッドに腰掛け、私は椅子に座って話していたが、隼くんと私はそんなことを言いながらほぼ同時に立ち上がった。
「話聞いてくれてありがとね。明日、頑張って!」
私は隼くんの部屋から出ようと、お礼を言いながら椅子とベッドの間の通路を通ろうとした。
その時……
「きゃっ!」
私は足をベッドの縁にぶつけ、その衝撃でベッド側によろけてしまった。
「大丈夫ですか!?」
ベッドのすぐ近くにいた隼くんが、咄嗟に手を出す。
私の体は隼くんの腕の中に倒れ込む。
転んでしまうと覚悟していたのに、おかげで完全に転ばないで済んだ。
「……っ!!!」
ほんとに一瞬の出来事で、たまたま起こってしまったことなのに、顔を上げるとすぐ近くに隼くんがいた。
「……っごめん…」
私は自分の顔が熱くなるのを感じながら、隼くんから離れた。
「優香さん…大丈夫ですか…?」
あの時、咄嗟に手が出たのだろう。
隼くんも至近距離で私と目が合った瞬間から、顔を赤くしている。
さっきまでの落ち着きぶりが消え、動揺したように私に尋ねてくれる。
「大丈夫……ごめん…」
私は体まで熱くなっているのを感じながら、隼くんと目を合わせられないままそう答えた。
隼くんは中学生。3年生だから、おそらく15歳くらいだろう。
対して私は25歳。
10歳も差があるのに、あんな風に抱き留められるとすごくドキドキしてしまった。
一見優しくてかわらしい雰囲気なのに、一瞬だけ触れた体が、とても熱くて固かった。
腕についた筋肉が、中学生の男の子というよりも「男性」を感じさせた。
同世代の男の人に抱きしめられたような感覚が頭の中を過ぎってしまった。
(やばいよ、なにこれ……)
目の前にいる隼くんの顔を見ることができなくて、目線を下に落としてるから体の一部だけが目に入る。
さっきまで意識してなかったのに、その体つきや雰囲気が、隼くんは男の人なんだと感じさせた。
「……優香さん?」
上から降り注ぐ声が、妙に低くて色っぽく聞こえた。
(この子……誰……?)
さっきまで談笑していた10歳年下の男の子ではなく、隼くんという1人の男性をそこに感じる。
「優香さん?あの……」
隼くんが顔を赤らめ俯き黙ってる私を心配して、距離を詰めて声をかけてきた。
(やばい……だめよ…!だめ!)
頭ではそう分かっていながらも、感じたことないくらいの興奮とドキドキで脳みそが狂っている。
(触れたら終わる……終わるわよ!)
そう思いながらも、必死に理性で繋ぎ止めていた私の体は、目の前の大きな誘惑に負けて隼くんの体に再び倒れ込んでしまった。
「えっ!……優香さん?……えっ?!」
突然私が隼くんに抱きついたことに、隼くんは当然のように驚く。
「どっか痛めましたか?大丈夫ですか?」
「違うの。どこも痛くないよ」
「えっ…じゃあ……」
心配してくれる声が、さっきよりも間近で聞こえる。
私の耳元が、ちょうど隼くんの鎖骨付近に当たる。
体が密着している部分では、お互いの心臓の動きが分かる。
「……っ優香さん…あの…」
隼くんはやんわりと私から離れようと、私の両腕を軽く掴んで自分から引き剥がそうとする。
「ごめん隼くん。離れたくない」
「えっ!そんな……でも……」
「わかってる。私も結局、みんなと同じだった。隼くんの前でも平気だと思ってたけど、結局こうなっちゃった。分かってるから、何も言わないで……」
隼くんは、きっと何度もこういうパターンで大人たちに汚されてきたんだと思う。
私も所詮、その大人の中の1人だ。
そんな自分の浅はかさや汚らしさは重々自覚している。
だけど不思議なことに、頭と体が一致してくれないのだった。
「隼くん……私たち、今日できっと会うのは最後。今日みたく私から会いに行かない限り、もう二度と会えないのよ。だから最後に…思い出が欲しいの」
隼くんが何かを言いかけたけど、私はもう気づけば彼の唇を奪ってた。
突然の出来事に隼くんは体を硬直させていた。
「……もうここまでしてしまったら何をしても同じよ……」
そう呟いて再び隼くんに抱きつき、その勢いで彼をベッドに押し倒した。
「ちょっ……!」
隼くんは必死に抵抗する。
やっぱり隼くんは男の人だ。
私が彼を押さえつけていた腕を、簡単に外してしまった。
「優香さん…!だめですよっ……」
「どうしてだめなの?隼くん、こういうことしたことなくて恥ずかしがってる?」
「そうじゃなくてっ…!」
「もう二度と合わないわ。終わったら私を警察に突き出すなりなんなりすればいい。それでもいいから、一度だけ受け入れて欲しいの」
私は本気だ。
目の前のこのチャンスを逃したら、もう二度と彼には会えないだろう。
「でも僕……彼女いますし…相手が優香さんじゃなくても、こんなことはできないです…」
「え、彼女……?」
真面目な表情で断る隼くんの言葉に、当たり前のようにショックを受けている自分がいた。
こんなに魅力的な子に彼女がいないわけないのに…
「そっか……そりゃそうよね。」
「はい……だから…」
「でも、関係ないわ。彼女がいようがいまいが一緒。隼くんとできるまで、私は帰らない」
「そんな……あっ!」
もう、隼くんの言葉は聞かない。
私はまた無理矢理隼くんの唇を奪う。
こう見えて、学生時代は結構遊んできた。
春馬と出会ってからはなかったけど、相手に彼女がいても男は誘惑すればすぐに乗ってきてたから。
「……ああっ!」
何となく、男の人が感じる場所はわかる。
隼くんの耳に息を吹きかけたら、ビクッと体を震わせて隼くんが感じてくれた。
「やっぱり男の人って耳が弱いんだね」
敢えてまた、耳元でそう囁く。
一度感じてしまった体は敏感になるのか、私が話すたびに体をビクビクさせる。
「優香さん……ほんとに……」
「なあに?もう遅いよ?」
「ああっっ」
まだ辛うじて理性の残っている隼くんは私との行為を辞めようとするけど、私は隼くんの耳を舐めて意志を見せる。
「やめっ……!やめてくださいっ…あっ」
「そんなに可愛く感じてる状態でやめてとか言われても…もっとって言われてるとしか思えないよ?」
隼くんの可愛い反応に、私の心に潜んでいた下心が全開になる。
年下の男の子とするのは初めてだけど……
可愛すぎる……
「隼くん。お願いだから大人しくしてね?」
私はそう言いながら、隼くんのアソコに服の上から手をかける。
「っ!!だめ!やめてくださっ…はぁっ!」
「しーっ。静かにして?」
「だって……だめっ!だめですっ!」
「騒ぐからだよ?辞めてほしいなら声出さないで」
私の手が動く度に隼くんは声を出して感じている。
そんな彼は私の言葉を聞き、素直に手で口を押さえて、必死に声を我慢している。
「んっ……んんっ…はぁっ」
「我慢できてないよ?隼くん、かわいいね。」
中学生は、こんなに初心な反応をするんだ…
大人の男とは全然違う。
私は今までこういう時、割と受け身だったのに…
隼くんのことは可愛がってあげたいと思ってしまった。
「ねえ隼くん。ズボン脱いで?」
「えっ……!いや……っいやですっ……」
「ま、そうよね。そう言うと思った」
隼くんの履いている半ズボンから露わになってる太ももを優しく撫でる。
「うわぁっ!あっ!」
最早感度を上げられた隼くんはそれだけでも反応する。
「……っ!あっ……」
触れるか触れないか、ギリギリの距離で手を動かす。
この焦らしをすると、大体の男の人は我慢できずに大きくなったあそこを突き出してくる。
私は隼くんがその気になるまで、ひたすら太もも付近をサワサワと触れる。
「ああっ!」
それと同時に、耳に顔を近づけ耳を虐める。
そのまま首、鎖骨、肩のあたりまで優しく舐める。
「んんっ……!あああ……っ」
耐え難い快感に、隼くんは声を漏らしながら体をビクビクさせている。
(そろそろかなー)
私は体を隼くんの下半身の方へと持っていき、顔をアソコに近づける。
「あああっ!!」
さっきまで触れるか触れないかの動きだった手を、いきなり隼くんのモノに思い切り触れさせた。
案の定、ガチガチに硬くなっていた。
「隼くん?ここ、気持ちよくなってるけど?」
私は目を潤ませ首を振る隼くんに敢えて笑いながらそう言った。
隼くんのアレを見てみたい……
その気持ちを抑えられなかった私は、すぐに隼くんのズボンに手をかけて脱がそうとする。
「だめっ……!だめですよ優香さんっ」
隼くんは脱がそうとする私の手を押さえ、邪魔をしてくる。
「……仕方ないなあ……」
隼くんは中学生だからなのか単純に身持ちが堅いのか、なかなか他の男みたいに理性が吹っ飛んでくれない。
だけど私も諦めるつもりはないので、隼くんのアソコを服の上から強く動かす。
「あっ!!あああっ!!だめ!」
「服の上から触ってるだけでそんなに感じちゃうの?……ほんとにかわいい」
「あああっ……ううっ!」
だんだんと隼くんの顔が赤くなっていき、脚がガタガタ小刻みに震え出した。
「……だーめ。まだイッちゃだめよ」
私は急に手を止め、隼くんの爆発しそうなモノから手を離した。
「……っはぁ……はぁっ……っ」
「隼くん、イきたくないの?」
隼くんは首を縦に振ったのか横に振ったのか、よく分からない動きをした。
「まだ素直になれていないのね……」
私は、もう恥を捨てた。
10歳離れているとはいえ、まだ私も25歳。
隼くんみたいな真面目で純粋そうな中学生の男の子は、きっと喜んでくれるはず………
そう信じて、私は自分の着ていた服を脱いだ。
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