第17話 古代遺跡と、火口と、ダイエット

 4人パーティで古代遺跡に来ている。

 ゴーレムの弱点を探す為だ。


「いたな。部屋に踏み込むとゴーレムが目覚める」


 精霊の粉を舐めた。

 ゴーレムの魔力経路が分かる。

 床から供給しているのだな。

 じゃあ話は簡単だ。


 俺は床に手を着くと。


「【味変】、激マズ魔力を食らえ」


 ゴーレムが暴れ始めた。

 薄められているから、死ぬまでには至らないか。

 どうするかな。


「もう、見てられない。私がやる【火魔法】」


 マナが特大のファイヤージャベリンを放った。

 魔法は当たり、ゴーレムは機能を停止した。


「攻略法を探ってる最中に攻撃したら、駄目じゃないか」

「あんたが弱いのがいけないのよ。私に感謝する事ね」

「下のお口で味わいたいようだな」

「こんな所では嫌」

「許さん」


 マナを調教してやった。

 お仕置きが楽しくてわざとやっているんじゃないだろうな。

 ちらっとマナを見る。


「ふん、お仕置きをなんか怖くないんだからね。だからもっとしなさいよ。私は屈しないわ」

「やっぱりか。よし、マナがそそうしたら、キュアラとメディシスにお仕置きする。連帯責任だ」

「そんな、あんたなんか嫌い。さあもっと怒っても良いのよ」


 めんどくさい奴だ。

 キュアラとメディシスにお仕置きした。


「羨ましいなんて思ってないんだからね」


 マナも懲りたようだ。


 ゴーレムの核を取り出す。


「メディシス鑑定だ」

「【鑑定】。ゴーレムの核。毒。錬金術素材」


 毒か、食えないのは残念だ。


 次の部屋に行く。

 ゴーレムの正気を失わせるのは出来る。

 さて、次の一手をどうするか。

 不味くしてみたが、美味くしたらどうなるだろ。


 床に手を置いて美味い魔力を流し込んだ。

 ゴーレムは次第に赤くなり爆発した。

 魔力を過剰に食ったんだな。

 何だ。

 チョロいな。

 これで、ゴーレムを使う錬金術師とか出て来ても楽勝だな。

 もうここには用がない。


 次はどこに行こう。

 キュアラを痩せさせるんだったな。

 ダイエット食か。

 それなら実は当てがある。

 サラマンダーの肉だ。

 激辛でダイエット効果がある。


 次の行先は火山だな。

 何日か掛けて火山の火口に到着した。


 さてと、サラマンダーは水の魔法で倒すのが定石だ。


「どうやら私が持つ水魔法の出番のようね。大人しく私に守られていなさい」

「いや、火魔法を使ってもらう。俺との合わせ技だ」

「一緒に攻撃出来て嬉しいなんて思ってないわ」


「サラマンダーが出て来たぞ。やれ火魔法だ」

「【火魔法】」

「【味変】」


 火の魔法に激マズ魔力を混ぜる。

 火の魔法はサラマンダーに当たり吸収された。

 サラマンダーはもだえ苦しみ死んだ。

 合わせ技だと攻撃バリエーションが増える。

 キュアラの回復魔法を激マズにすると人間も即死するだろう。


 考えているうちにサラマンダーが冷えたので、肉を切り取る。


「鑑定してくれ」

「【鑑定】。サラマンダーの肉。死ぬほど激辛。熱耐性獲得。ダイエット効果あり」

「思った通りだ。【味変】」


 サラマンダーの肉は焼いたりできない生で食うしかない。

 肉を切り分けてみんなで食う。

 辛いが美味い。

 癖になる美味さだ。

 汗がダラダラ出る。


 キュアラがみるみる痩せていく。

 おー、美人になっちゃって。


 みんなもお肌がつやつやだ。

 一皮むけて生まれ変わったようだ。


「よし、遠征も終わりだ。帰るぞ」


 帰りの宿で3人は下のお口で激ウマを味わったのは言うまでもない。

 みんな美人さんだからな。

 宿を出る時、男達の羨望の眼差しが心地よかった。


 さて、次はどうするか。

 斥候も欲しいな。

 マナも引き込んだのだから、スカウも行っちゃうか。

 ハーレムパーティも良いと思い始めた。

 ゴブリンの干し肉ありきだが。


 さて、スカウを罠に嵌める件だがどうしよう。

 そうだ。

 まだ呪いだと信じているんだな。

 マナを行かせて、『私は凄腕の解呪師に呪いを解いてもらったわ。あなたにも紹介するわ』って言わせよう。

 そうすれば、おびき出されるに違いない。

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