味変スキルがレベルMAXで最強無双~ポーションの味を変え続けて10年。俺を追放したあいつらは、俺がモンスター肉を激ウマのステータスアップ料理に変えてた事を信じない~
第9話 パーティ名と、スケルトンのスープと、キングスケルトン
第9話 パーティ名と、スケルトンのスープと、キングスケルトン
「まず、パーティ名を決めよう」
「そうですね」
何が良いだろうか。
料理に関係した物がいい。
酒池肉林はちょっとな。
だとすれば。
「
「いえ、
「味が禍いを絶つのか。良いかもな」
味で邪神を討伐した俺に相応しい。
スケルトンの討伐依頼は、街から少し離れた所にある墓地が指定された場所だ。
街から出て墓地に行くと、3体の武器すら持ってない普通のスケルトンがいた。
しけてんな。
スケルトンをどうするかというと、討伐して骨からスープを取るのだ。
スケルトンの骨の効果は自動回復になる。
ヴァンパイヤにも回復効果はついているが、価格の面でいうとスケルトンの方が良い。
それに料理のバリエーション的に、骨の出汁の方が、使い道が色々とある。
「いきます。【回復魔法】」
回復魔法が飛んで、スケルトンの頭蓋骨を消し去った。
頭蓋の中の魔石が転がり落ち、あばら、腕、足などの色々な骨が散らばるように崩れた。
キュアラの魔法攻撃で、瞬く間に3体のスケルトンは骨の山になった。
これを茹でて出汁を取り乾燥させる。
そうすると携帯用のスープの素の完成だ。
栄光の時はキングスケルトンの骨でスープの素を作ってた。
キングスケルトン討伐をすると、それから俺は徹夜でスープの素作りの作業を行った。
みんな討伐で疲れ果てて寝ていたから、知らないだろうけど。
俺は慣れた手つきで、簡易のかまどを作り、スープの素を作り始めた。
水場が近くにあっていいな。
キングスケルトン討伐なんかだと、古戦場が多いので水場が遠い。
ここは、墓地なので管理人の小屋もある。
今、管理人はスケルトンを恐れて避難している。
「そんな事をやってたんですね。ヴァンパイヤ灰の灰汁とりは辛うじて許せました。でもこれはちょっと」
「今まで散々に、キングスケルトンのスープを飲んでおいて、そんな事を言うなよ」
「ショックです」
「ショックを紛らわせてやろう」
俺は手をわきわきさせた。
「こんなところでは嫌です」
「墓場は不謹慎で燃えるだろ」
キュアラの下のお口を激ウマで満たしてやった。
「スープの事を言ってたが、スケルトンの骨は、人骨から出来ているわけじゃないらしいぞ」
「知ってます。それでもちょっと」
「スープになっちまえば、豚の骨だろうが、アンデッドだろうが、見た目は分からない」
「豚の骨のスープだと暗示を掛けて飲む事にします」
「もう、寝てていいぞ。これから先は長い」
「では遠慮なく先に休みます」
キュアラが寝袋に入って、寝息を立て始めた。
寝顔は可愛いな。
そのうち、余分なぜい肉を落とす料理を作ってやるよ。
待ってな。
深夜になっても作業は終わらない。
弱火でことこと煮詰める。
どろどろになったら、瓶に詰めて、後は魔法で乾燥してもらう。
全部魔法任せだと金がいくらあっても足りない。
むっ、墓場で何か光ったな。
カンテラをその方向に照らすと、巨大なスケルトンの姿が浮かび上がった。
「キュアラ、起きろ! お客さんだ! 金持ちだぞ!」
「何でキングスケルトンが、出てくるんですか!」
「知らん。回復魔法を撃ちまくれ。【味変】」
オーガの干し肉を咀嚼する。
力が満ちて来るのが分かるような気がした。
カンテラを置いて、キングスケルトンの脛にタックルをかます。
キングスケルトンは転がった。
普通のキングスケルトンより弱いのか。
人の3倍はあろうかと思われる頭蓋骨にパンチの連打を浴びせる。
頭蓋骨にひびが入り始めた。
キングスケルトンから呪いが飛ぶ。
俺は至近距離でもろに浴びた。
何ともないな。
流石、レベルカンスト。
キュアラも回復魔法の連打で応戦する。
呪いはどんどん飛んで来るが気にせずに頭蓋骨叩いた。
埒が明かないな。
そうだ。
俺はキングスケルトンの首に飛びつき、体全体を使ってへし折った。
これでしばらく動けないはずだ。
骨が元通りになろうと動く。
俺は頭蓋骨を蹴って転がした。
頭蓋骨が戻ろうとしたので体を使って止める。
キュアラの回復魔法がビシバシと頭蓋骨に当たった。
ひびがますます大きくなる。
そして、頭蓋骨の中の魔石が見えた。
「取った!」
魔石を取られたキングスケルトンはバラバラになった。
「おかしいですね。こんな墓場でキングスケルトンが出るなんて、いったい何があったのでしょう」
「分からんが、儲けた。それに弱かったし。骨の良い所だけ使うのは勿体ないな。悪いが朝一で荷車を借りてきてくれ」
「はい、分かりました。では、お休みなさい」
徹夜でもへっちゃらだ。
ゴブリンの肉があるからな。
何事もなく朝を迎え、パーティ
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