窓
品川駅には無数の窓がある。どれなのかは定かではないが何かが覗き込むという。
ある夜、疲れた男が歩きながらふと窓を見た。すると男はその何かと目があってしまった。
突如気を失った男は、しばらくして目が覚めた。ここは駅のトイレだろうか。周りの壁は白く冷たい。どうやらトイレなどではなさそうだ。外に出るための扉がないのだ。そうして、男は何かに気がついて再び気を失った。男が目覚めると駅の通路でよこたわっていた。
その後男はなにごともなく暮らしたという。
その事件を忘れたかのようになにごともなく暮らしたという。
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