第3話

また、隣の猫がうちの芝生の庭に糞をして行った。

私が丹精込めて作っている薔薇の根元にもこの間は糞が転がっていた。

隣のクソババアに何度言っても、「うちの猫達は他のお庭ではそそうはしません」と返される。

今度こそは、この携帯に証拠を写したぞ。

俺は、小さい頃から猫が苦手で、実家の近所ののら猫が草むらに大量の糞をしていた場所に、友達とドッチボールしてた時にも、ボールがぶつからない様に避けた時、そこに、お尻から転んでクソまみれになったんだ。

あの時から、猫が大嫌いでいつも猫が通ったら「ガォー」って大声で怖がらせてやってた。

逃げながら、俺を見て馬鹿にしてくるから、走って追いかけるんだ。大抵弱いから、狭い道に入って、遠目で俺を見てる。

手を舐めながら、ここまでは来れないだろって。

ある日おれは持っていたリコーダーを、その狭い道に投げたんだ。

案の定見事命中しないで、細い家と家の塀の間に落ちた。

家でお母さんにリコーダーを無くしたと言ったら、物凄く怒られたんだ。

それもこれも、猫のせいなんだよ!

だから、ずっと猫が嫌いなんだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る