企業の人に話を聞こう!
「えっと誰に話しかければいいんだろうか」
よくよく考えてみれば、トキが僕ってばれたら結構やばくないか、羞恥心なんてものはもうないけど。
「あのーどちら様でしょうか?」
まぁ話は通してあるだろうから言って大丈夫か。
「はい、雪乃トキですけど」
「えっそ、そうなんですか、あなたがトキさんですか、今担当の方をお呼びしますので少々お待ちください」
驚かれた。まぁ仕方がないか、だって僕見るからに男子高校生って感じだもん。昔はリアルでも可愛くなれないかと模索してたけどうまくいかなくてやめちゃったしなーメイクのプロとかいればできたんだろうか。
「初めましてトキさん、担当の加藤です」
「あ、初めまして」
女性の人、学校でもまともに話したことないのに。
「とりあえず、こちらへついてきてください」
「わ、分かりました」
Vスタの事務所ってこんな感じなんだなー社会経験のない僕には新鮮だよ。あ、
そういえば。
「加藤さん、Vスタのvtuberさんと会ったりしたらまずくないですか、僕男ですし」
「今日は事務所には来ないようメールを送っているので大丈夫ですよ」
そっかーよかった、デビューしても女の子みたいなもんだから炎上の心配はないだろうけど、リアルはさすがに僕が持たないだろうし。。。
加藤さんについていくと1つの部屋へ案内された。
「まずはトキさん、あなたは特別枠のような形でデビューすることになります」
「特別枠ですか?」
「はい、古参の方は知っているんですけど、Vスタは全員がオーディションでの合格者たちなので、トキさんはいわば初の事務所のスカウト枠としてデビューするということです」
「なるほど、って結構つらい位置になるかもしれないということですか⁉」
「そうですね、失敗すれば古参の方たちにバッシングを浴びる可能性もあります」
「それって事務所としては大丈夫なんですか?」
「はい、実は社長がトキちゃんなら大丈夫だと言うので」
「はぁ、まぁ私もうまくいくように精一杯努力するので頑張りましょう!」
「そうですね、ちなみにアバターはどうしますか?」
「もちろん今のままでお願いします」
vtuberになるために協力してくれたままだからね。もっと人気になって恩返ししよ
う。
「はい、分かりましたそれで・・・」
この後、配信のことや注意事項などを1時間程度話し合い、まとまってきたため帰ることになった。
「では、そのようにお願いします頑張ってください」
「はい、精一杯頑張らせていただきます」
よし何とか終わったな、帰ろっと。自動ドアを通り、人とすれ違う。もう昼過ぎなのに、今事務所に来る人もいるんだなーなんか見た覚えがあるような。まぁ気のせいか、帰る前に本屋にでも寄ってくか。
__
ある女の子視点
「ん~予定終わったーそうだ事務所によって行こうっと」
午前に出かける予定のあった私は外に出ていた。近いし、事務所で今後の予定も話に行こう。
「よし、ついたー」
人見知りな私は、最初事務所の人とも話すのに苦労したっけ。懐かしく感じるよ、まぁ人見知りの根本的な解決には至ってないんだけど。男の人とすれ違う、あれトキさんのことを話してた、えと結城くん。でもなんで事務所に?
「あー菜乃さん今日はメールで来ちゃダメって言ったじゃない」
「あ、忘れてた、ごめんなさい」
「もう、気を付けてね、でどうしたの?」
「近くに寄ったので今後の予定でも話そうと思って」
「あーなるほどじゃあマネージャー呼んでくるわよ」
「はい」
んー忘れてたな申し訳ないよ、あれ何考えてたんだっけ忘れた。忘れっぽいのかも私って。
______
まともに名前も顔も思い出せない千鶴と違って、優秀だから大丈夫だよ。あれでも性格とかそこそこ変えてるけど千鶴の題材って作者自身だったような。。。
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