side 神
<第18話の続きより>
神である僕は悩んでいた。アキラが異世界に出発するみたいだが、実は転移場所がまだ決まってないんだよね。どこにしようかな? 別にどこでもいいんだけどさ。とりあえず公平に勝負したいんだよね、アキラが不平を言わなそうな場所で。
そうだ! 中央地点に転移すればいいんだ!そうすれば文句は無いでしょ。それじゃあ異世界の中心に行ってらっしゃい!(こうしてアキラは山脈に転移させられた。)
僕こと、神は頬杖をついて寝そべりながら指を鳴らす。すると目の前に異世界が映し出されたモニターが現れる。これでアキラの様子を観察出来る。そう考えると、僕は少しワクワクしながら見ていた。だが、モニターを見ていて疑問が生まれる。何でアキラはこんなにも必死になって頑張ってるんだろう?叶えたい願いでもあるのか? 神に負けたくないから? 死にたくないから? 生きたいから? 単なる意地かな? まあ今度会った時にでも聞こうかな。モニターを続けて見てると、アキラがヘロヘロになっていた。食料の一つでも持たせるべきだったな。だがもう一度、アキラをこの空間に呼び戻して食料を渡すって考えると、何だかなあ〜。勝負の熱が冷めるというか、シラケてしまう。なので、目に付きやすい位置に植えてあげたんだ、あのリンゴの木を。
だけど、彼は持ってるね〜。実が虫食いになるわ、それに気付かず食べるなんて。あのシーンはお腹を抱えてしまったよ。やっぱり楽しませてくれるよ、彼は。
あ、そういえば! 僕の代理人をまだ決めて無いんだった、早いとこ人選しないと。
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