第4話 地獄の車内
どうもこんにちは皆さん。いや、おはようとかこんばんはの人もいるのかな?
とりあえずおはこんばんにちはで。
突然ですが問題です!
俺は今何がどうなっているでしょうか!
・ ・ ・ ・
正解は、『地獄みたいな空気の中で黒スーツの大男と顔を真っ赤に染めて俺を殺さんとばかりににらみつける美少女と俺で三者面談中』でした!
みんな分かったかな?分かった人は…天音海翔お兄さんのスマイルを贈呈しよう!
え、そんなの分かるやついねぇよ!だって?
そっかー、それじゃこのスマイルはお預けで!
もう一度今俺が置かれているこの地獄みたいな状況を説明しようと思う。
運転している黒スーツの大男——極道さんはバックミラー越しに俺を睨めつけている。それはもうサングラス越しでもばっちりわかるほどに。まるで本当のヤクザにようですね!
はははっ!
そして俺と限界まで距離を離して横に座るわがままお嬢様——橘は顔を真っ赤にして俺を殺さんとばかりにサファイアのようなきれいな碧眼で睨めつけている。
なんでこんなことになっているんだって?
ちょっと待ってて、コピペしてくる。
■
「そうだな強いて言うなら…思ったよりあるのな、橘って。」
「~~~~~っ!!」
顔全体がリンゴのように真っ赤に染まっていく橘。
そして、あっ、やべっ。となる俺。
違うんだ橘!これは誤解なんだと伝えようとしたが――
俺は思いっきり橘に頬ビンタされた。
とまぁ、こんなことが前話であったんだよ。(ヤケクソ)
詳しく分からない。ちゃんと説明しろだぁ?
そんな奴はちゃっちゃか一個戻りやがれ!
とまぁ、冗談はおいておいて。見てくれてありがとうと読んでくれてる人に感謝を伝えつつ、この状況を打破するアイデアを募集しようではないか!
俺の低能な脳みそっころじゃ役に立ちそうにないみたいだ…
だから頼むみんな、オラに力を分けてくれぇ!(野〇雅子さん風)
けどまぁ、読者さんのとっても素晴らしいアイデアが俺のところに届くわけもなく、どうしようかなと悩んでいると、極道さんが口を開いてくれた。
「どうしてお前はそう何かに縋りつくようにしているんだ…まぁ気持ちは分からんでもないが、どう考えてもお前が悪いからな」
「ほんとそうですすみませんでした。」
「お嬢をとっさに守ろうとする態度は評価してやる。」
「ありがとうございます自分なんかにはもったいないお言葉です。」
「けどなぁ?どう考えてもさっきのやつは超えちゃいけない
「ほんとそうですすみませんでした。」
「ところで、お前はお嬢のどこが好きなんだ?」
「自分はこんな奴じゃなくて、くるみざ———痛い!」
俺の太ももに激痛が走った。痛い!何度でも言ってやる。結構痛い!
俺は脊髄反射の要領で自分の太ももを見ると橘がなぜか俺の太ももを思いっきり抓っていた。というか、いつの間に隣に!?
「ん?どうしたんだよ。急に叫んで。ついにこの空気に耐え切れなくなって壊れたか?はははっ!」
嗤うなよ極道さん!!
おっと、漢字を間違えた。
笑うなよ極道さん!!
嗤うの方だと敵役みたいな感じになっちゃうからな。誤字には気を付けないと。
一応二段階チェック挟んでます。
俺は3話ぶりの一人漫才をしていると、耳元に声が響いた。
ちょっとゾクってなってしまった。振り向くとそこには橘さんの
あ、やっべ、と思いまたあの強烈なビンタが来るのかなと目をつぶり襲ってこようとする激痛から身構えているが、しばらくたっても来ない。
おかしいなと思っていると、橘が大笑いをし始めた。
「あはははは!!おかしな顔だわね!キス待ちの顔みたいになってるわよ!ぶっさいくな顔!!あはは!!」
キス待ちの顔?………
理解すると同時に俺の顔に熱がこもりだす。
説明するとこうだ。
①橘が何かを言うために俺の耳元に口を寄せる。
②何事かと思い俺が顔を橘の方へ向ける。
③俺と橘の顔が超接近。先ほどのビンタが脳裏に走馬灯のように流れる。
④とっさに目をつぶり次に来る激痛への恐怖にわなわなと体を震わせる。
よって①、②、③、④よりキス待ちの顔完成。
橘が大笑いする理由の証明完了!
うん、我ながら完璧すぎる証明だ。
俺の証明を崩せるような奴がいればかかってこい!相手にしてやる!
とまぁ、俺の溢れ出る数学への才能。それを応用へと変える力を見せつけられたところで橘が笑い終えたので場面を俺の脳内から
「ひっ、ひっ、ふー。ひっ、ひっ、ふー。よし、落ち着いたわ。(キリッ!)」
キリッ!とした表情へと戻る橘。
それはいいとして、なんだよ今の独特すぎる呼吸法!
お前にはまだ早いだろうに!!
誰だよ教えたやつ!どこで憶えたんだ!
そして俺はなんで心の中でツッコミとボケを両立しなきゃいけないんだ!
どっちかに専念させてくれ!
あと全然進まねぇよ!早く登校終われよ!どうしてこんなに長いんだよ!
読者は早く学校でのやり取りが見たいんじゃないの!?
とまぁ、俺が思っていることを心の中で吐き出す。
もう心の中とか脳内で完結しちゃっている所にはツッコまねぇ。
「なに一人で漫才みたいにコロコロ役を変えたりするのよ?変人のようだわ」
ほら、見たことか。橘に言われたじゃないか。
「おい、俺を忘れてねぇか??」
「あ、すみません。なんでしたっけ?」
「殺すぞ?あぁん!?」
「す、すみませんでしたぁぁぁぁ!」
俺の魂の謝罪が車内に木霊した…
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