海想列車

やっぱ自分って夜行性なんだなって思う瞬間。

→ミカヅキ開くの、大抵23時以降。

今日はきもい妄想ターンかも。お付き合いください。


  *・゜゚・*:.。..。.:*🚃*:.。. .。.:*・゜゚・*

私電車通なんですけど、朝の電車はよく寝ちゃうんですね。乗り過ごさない謎の自信だけはあるんですけど、電車の天井付近にある路線図を見ながらたまに考えること。


これ、電車めっっちゃ乗り過ごしたら海行けるのでは?


途中で海の近くの駅を通過するんです。学校サボって海。え、なんか楽しそう(おい)。

お前一人で海行って楽しいんかというツッコミは置いておいて。

なんだか、たまーに学校行きたくないなーって朝に、海に逃げたくなるんです。


別に学校が辛いわけじゃない。

友達もいるし、部活もクラスも充実してるし、自分が馬鹿すぎて頭抱える時はあるけど、基本的に楽しいし。

でも、どうしようもなく現実から逃げたくなる朝ってのはあるわけで。

日向の中できらきら佇む日常を前にすると、少しだけ陰に隠れたくなる。


そんなとき、よく海まで行く自分を想像します。

朝の電車でうとうとしてたら、眠り込んでしまって、重い瞼を開けたら車窓が真っ青な海で塗りつぶされていて。

慌てて近くの駅で降りて改札を出れば、大きな海が私を抱きしめてくれる。

いつもの日常が非日常に変わる瞬間。

時計を見たらお昼の時間で、もう今から学校に引き返したってしょうがないよねって、潔く諦めて、その途端に私はすごくワクワクする。

海辺の素敵なカフェを探して、おいしいパンケーキを食べて、午後は海辺でぼーっとする。

音楽とか聞きながら。波の音とか聞きながら。

制服姿だから目立つかもしれないけど、だからいいんじゃない。私は日常から非日常に遊びに来たんだよって、あの一線を超えたんだよって見せつけてやりたい。

あの子なんだか楽しそうね、

周りの人にそう思われるくらい、非日常を謳歌してやるぜ——


——なんてね!

こう考えてしまうのは、きっとサボるのが苦手な自分な性格からなんです。

親に「ハルの数少ない長所」(ひどくね?)と言われ、合唱部だったころ顧問の先生からもらった唯一の褒め言葉が「ハルは部活をサボらないからえらい」だったくらいに、物事をサボれない。

別に真面目とかじゃない。ただ怖いだけ。

自分が大好きな居場所を失ってしまうのが怖いだけ。

別に一日休んだくらいで居場所が消えるなんて思わないけど、なぜか怖い。

1日くらい休んじまえ、ズルでもバレないバレない、と言われても私は休めない。


その割にサボりたいサボりたいってうるさい。

くそめんどくさい人間だな。


  *・゜゚・*:.。..。.:*・🚃・*:.。. .。.:*・゜゚・*


以上暁が朝の電車で遠い海に想いを馳せているよという話でした。

なんで海なんですかって?なぜか分からないんですが、わたし昔から海にすごい惹かれる傾向があるんです。

多分前世は魚だったんでしょうね。

しかしどんなに熟睡してても最寄りが近づくと絶対に目が覚めてしまう。

高校に通い始めて一年半以上経ちますが、未だ一回も乗り過ごしたことがありません。

もはや才能だろ。

乗り過ごしなんて夢のまた夢です。


でも、それでいいんだ。とても私らしいから。

ただどうしても逃げたくなったら。

——長い長い線路の先に、私の大好きな青い海が確かに待っている——


そう思うだけで大抵の朝は乗り越えられるよねって、そうも思います。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る