感覚世界

面影死んでいく世界(最寄り駅辿る人生は朽ち果てる残骸に迷う)

「過ぎてみれば腐敗感情、踊る輪郭。吐き出す残滓」

誰の歌なのかもわからないから「どうしてそこにいた」。歩き出す幻影は続く。

戻らない感覚世界に化けて夢見る機械に死んでいく。

ただそれが面影に残っていたから、止まない雨は留まることを知らずに、揺らぐダンスは夜のランプ

引き伸ばされていく影に靡けば、歩き出す蘇りの魔法。

「どうして、鳴りやまないから、未だに回想している」

それは僕自身で憔悴は幻覚魔法に朽ちていく……

励起した影に続けば、もはや打ち捨てられていた

有難いことに知らない魔術師に満足したボードゲーム

ただ過ぎ去った歪におはようと文字が映る

「忘れた残響に潜んでいる怪物は戻るを繰り返すから、死んでいってもいいんだよ」

(なくした思いは幻影の窓からオレンジ色だった)

歩き出す揺らぐ思いが沈んでいくのは感情の、

防波堤に打ち寄せる砂が舞い戻る

ただそれに取りつかれた感情に刻まれていく

電波の光に花瓶が割れてしまう

透明になった朝顔がくたびれれば……。なくしていくから知らないものに化けて出る……

幻想の招待から訪れる闇の谷間に、

窪んでいくのは知らない顔があり

惑わされていく無数の星々がまばらに輝くのは、見つかった星座に交わっていく

「足りない響きは残酷なエピソードの」

(混じり合っているから、分析機械に分子の束が)

ありふれた帰結を求めて、脳内の想像に彷徨っている……

戻っていけば、なくしたもの落ち葉蛍光灯

ただそれ自身が惑わしていく……

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詩集「憂鬱」 @kurokurokurom

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