第17話

麻山美波は幼い頃から孤独を強く感じていた。彼女の両親は幼い頃は普通の夫婦だった記憶がある。


だが、仕事が好きだった両親は彼女が小学生になる頃には、ほとんど家に帰らなくなっていた。


彼女の両親は自分達なりに子供を愛してはいた。ただ、仕事などの方が彼女よりも優先度が高い。それだけのことだった。


見かねた彼女の祖父母達が彼女の面倒を見ていたが、中学の頃に相次いで亡くなり、去年の冬に母方の祖母が亡くなったことで、彼女はまた孤独を強く感じることになった。


祖父母達を失った彼女は、祖父母が褒めてくれた水泳の楽しい思い出だけは覚えている。

水泳が祖父母達との繋がり。


でも、今は大会で良い成績を残しても褒めてくれる人たちは居ない。


彼女はいつの間にか、部活での態度や人間関係が悪くなってしまったのを切っ掛けに部活を辞めた。


クラスメイトの女子生徒達と遊ぶのも楽しいが、満たされない。


「武先輩か」


武とは中学生の時に実は同じ学校だった。当時の彼女から見た武は目立たないキモオタ。と言うのが認識だった。

ただ、キモオタではあるが、マシなキモオタ。


他のキモオタよりは清潔感があって、運動が得意。という印象を受けた。でも、正直それだけだった。


高校に入って、ボッチで可哀そうな武を見つけて、なんとなく彼女はちょっかいをかけることにした。


彼女は暇つぶし程度に思っていたが、雑に扱っても普通に反応してくれる武との時間は悪くないと感じていた。


ちょっかいをかけたり、雑談もしている時間は悪くなかった。


だが、それだけ。それだけだった筈。


「なんで、急に変わったんだろう」


武の雰囲気ががらりと変わった。

前から他の男子生徒に比べて、少し余裕があったように見えた。


けど、今は少しの余裕どころか、凄く大人びた男性に見えることが多くなった。


「もやもやする」


転校生の縁眼という美少女の先輩とも仲が良く。先日、遊びに行った先でナンパを追い払ってくれた後に現れたデート相手の黒い髪のツインテールの美少女。


二人の美少女にモテているから、余裕が出来た?


「……」


胸の奥がもやもやして、なんか面白くない。


彼女は自宅のリビングのソファの上で、自身の感情に戸惑い、しばらくの間ウンウン唸っていた。




学校が終わり、家に帰ろうとするとアンネから屋敷が完成したと連絡が来た。


遊びに来てほしいと言われたので、今日は何も用事が無いので屋敷に行くことにした。


ちなみに縁眼さんは家の用事で先に家に帰ったので不参加。


もしかして、狙って誘った? そんなことを考えたが、わざわざ新築完成したから縁眼さんを呼びつけるのは問題だな。


まだ、そこまで仲良くは無いだろうし。俺の家ではそこそこ話をしているが、まだ壁があるようだしな。


「それじゃあ、そのギリシャから来たヒドラの調査の応援の研究チームは日本に到着したのか?」

「ええ、無事に到着したそうよ。対魔省などは厳重に荷物のチェックを行ったようね」


完成した新しいアンネの屋敷に到着すると、アメリアさんが出迎えてくれた。


それからリビングに案内してもらい、俺を待っていたのはお嬢様女子高のお上品な雰囲気のブレザーの制服を着たアンネだった。


相変わらず、黙って座っているとお姫様だ。趣味のことをしゃべりだすとただのオタクだけど。


俺は一応、高級な和菓子と使い捨てだが防御用の魔法道具を新築祝いにプレゼントした。


和菓子は普通に喜んで、高性能な魔法道具には二人も頬を引きつらせていた。値段? 気にするな、まだ作れるから。と告げると二人は何か諦める表情をしていた。


縁眼さんの一件があったから、弾道ミサイルを数発くらっても、平気なくらいの性能で瞬時に使用出来るから、襲われた時の為にあげたけど、止めておくべきだったか?


「それなら、今回は何事も起こらなさそうだな」

「短期間に立て続けに街一つなくなってもおかしくないことばかり起こったからね。日本政府も流石にピリピリしているみたいよ。最近は中立系ジャナーナリスト達が頑張って政治家や企業の不正を大っぴらにしているせいで、警察もしっかりと動いているみたいだし」

「そうだな。スカルドラゴンの一件で危ないと感じる奴らがいたんだろう。表にも裏にも腐った連中を排除しないと本気で危ないぞって」


アンネが俺の事を探るように俺をじっと見つめてくるが、俺は何もしてないのでスルーする。


偶然、フリージャーナリストが酒で酔っぱらって、何気なく入ったお店で浮気をしている政治家を見つけたりしても俺は知らん。


「ああ、それと、武のトレーニングできる部屋を作ったわ」

「え、あ、作ってくれたのか? 助かるけれど、良いのか?」

「良いわよ。どの道、私専用のトレーニングルームでもあるから」

「そうか、やはり王侯貴族だと規模が違うんだな」

「まあ、そうね。見栄を張らないと色々と駄目だから」

「そうだな。けち臭い王族は嫌われるか」


無駄なモノに金を使うなら、人気も下がるだろうが。アンネの実家は無駄なモノはあまり買わないタイプだからな。


勇者になって金持ちと付き合うようになり、見栄を張れない家とは付き合わない理由が家を守ることでもあると分かってから、金持ちの金の使い方を少しは見れるようになったな。


「実家は観光だけじゃなく、色々と頑張っているからね。貿易とか」

「なるほどね」


後で少し調べてみようかな。アンネの家ってどんな家なのか大雑把にしか調べなかったし。


「あ、そうだ。せっかくだから少し見ていく? トレーニングルーム」

「いいのか?」

「ええ、なんなら、少しだけ身体動かしていく? ……なんなら、トレーニングが終わった後に模擬戦とかも」


アンネの闘争心の混じった声色に俺は少し驚いた。

彼女は俺と戦う覚悟を決めた表情をしている。


「トレーニングはともかく、模擬戦?」

「ええ、武みたいな強者と戦える機会って、吸血鬼でも中々ないのよ。駄目かしら?」


ふむ、っと考える。確かに数値上はアンネはかなり強い。けど、戦闘経験はあまり多くなさそうだ。


元の世界に戻ってきて、模擬戦はしてないし、力加減は出来るから、問題ないかな?


「良し、いいぞ」

「ありがとう」


それに先日の縁眼さんが襲われた一件もある。指導って言うわけではないが。アンネが俺と戦うことで少しでも強くなるなら、デメリットは無いな。


と言うわけで、トレーニングルームへ行く前に屋敷の敷地内に作られた道場のような建物へ移動する。


学校の体育館よりは二回りほど広い場所で、床なども魔法技術で強化されてる。

これなら、少しくらい本気で踏み込んでも、少しなら床は平気だろう。


「じゃあ、そろそろ、始めようか」

「ええ、こちらも準備が出来ているわ」

「そうか、じゃあ。さっきも説明した通り。時間制限アリ。武器無し。怪我をさせない程度に力加減をする。でいいか?」

「ええ、勝てないけど、全力で行くわね」

「ああ、来いよ、アンネ。お前の全てを受け止めてやろう」


久しぶりの吸血鬼との真面目な戦闘だ。

しっかりと俺にとっても糧にしないとな。こちらの世界では戦闘経験がどうも鈍りやすいからな。


まあ、ほぼ毎日のように邪神の眷属、最低でも数百と戦い続けていたから、それに比べれば鈍るのは仕方がないだろうが。


俺達が向かい合うと、審判役のアメリアさんが俺達間に入る。


「では、お二人とも準備はよろしいですね」

「ああ」

「お願いね。アメリア」


「それでは、互いに――礼!」


俺とアンネはしっかりと相手に向けて頭を下げる。これは殺し合いではない。模擬戦、試合だ。


それでも、頭の中が戦闘モードに切り替わる。


俺の周囲の状態が手に取るように分かる。空気、匂い、身体を動かすことで発生する微かな風。視野も広がり、真後ろまで見えそうなくらいだ。


五感だけではない。第六感も研ぎ澄まされていくのが分かる。

今の状態なら、複数人の暗殺者が転移魔法で襲い掛かってきても瞬時に対応できるだろう。


自分からこの状態になるのは久しぶりだな。

アンネもブレザー姿だが、闘争心が剥き出しになっている。どことなく楽しそうだ。


「――始めっ!!」


その声と同時に、俺は先手をアンネに譲った。


力加減をするのでアンネが一撃で沈むことは無い。だが、それでも、俺は挑戦を受ける側だ。


実戦なら絶対にしないが、今回はアンネがどのように戦うのかが気になり、攻撃を受けることにした。


「行くわよ!」


アンネは紅い宝石が付いたブローチのような物を取り出した。


俺のスキル鑑定を使えば、それが何なのか直ぐに分かるが、今回はあえて使わない。


俺はアンネがどんなことをするか、ワクワクしながらそのブローチの使用を見守った。


アンネがブローチに魔力を流す。ブローチはやはり魔法道具だったのだろう。


一瞬にして、アンネが紅い魔力の膜に覆われた。その時間は一秒もない。

俺はその光景がどこかでみたことのある膜だと思った。なんだっけ、人を包む魔法の膜?


そう思ったのは一瞬。


次の瞬間アンネローゼはブレザーの制服姿から、フリル多めのドレスっぽい、レオタード系魔法少女のような姿になっていた。


ただ、パーツそれぞれが結構フェチ満載だ。


彼女の右手には先ほどブローチだった紅いブローチは魔法のステッキとなっている。

なるほど、アレは魔法少女のように変身できるモノだったのか。


だが、その、これだけは言わせてほしい。


「なあ、アンネ」

「どう! 似合うかしら?! うちのお抱えの魔法技術者達が作った実用的な日本の文化の一つ。変身アイテムは」

「あ、ああ、似合うと言えば似合うぞ。けど、それって日曜日の朝にやっている魔法少女系ではなく。深夜アニメの際どい衣装の方の魔法少女じゃないか?」


俺の言葉にアンネが凍り付く。アメリアさんが無表情だが口元と身体が微かにプルプル震えている。これは笑うのを我慢しているな。


俺に言われて笑顔だったアンネが自分の変身衣装を恐る恐る確認する。


「「「…………」」」


顔を真っ赤にしながら、声にならない悲鳴を上げてその場に座り込むアンネ。


手で口を押えて笑い出すアメリアさん。すっかり臨戦態勢が解除された俺。


いやぁ、まあ、うん。紅い薔薇のレオタード。そこにフリルが沢山ついているけれど。デルタ地帯がかなり際どい。


それにちょっと分かりづらいけれど、肩の部分はフリルで隠されているけれど、ワキの部分は開放的だ。手を上げるとワキがしっかりと見えるだろうし。なにより胸の横の部分だ。


形の良い横乳が少し見えている。それとすらりとした足には白いニーソックスを履いていて、サイズが絶妙なのか。太ももとニーソックスの食い込みがしっかりとあるから、好きな奴にはたまらないフェチポイントだろうな。


全体領域とニーソに締め付けられて肉が盛り上がっている太もも。


それとブーツは赤い低めではあるがヒールだ。アンネのようなすらりとした美脚のヒールに踏まれたい奴は相当数いるだろうな。

俺はまっぴらごめんだが、勇者の中に女の子に踏まれると興奮する変態紳士がいたから、ちょっと懐かしくなったよ。


その場に見ないでとばかりに身体を隠しながらしゃがみ込んだアンネに俺は声をかける。


「あー、かなり似合っているぞ?」


俺の言葉を合図に、アンネは悲鳴を上げて俺に殴りかかってきた。


俺は迷ったけれど、一発殴られることでアンネを落ち着かせることにした。




とりあえず、変身を解除してもらう。

そこから、アンネは落ち着くまでアメリアさんに抱き着いていた。


「で、結局あれはなんだ?」

「魔法少女や特撮ヒーローの変身アイテムを参考に作られた、変身アイテムです。武様は変身アイテムについてどう思いますか?」

「どう思う? とは」

「実戦で使えるかどうかと言う意味です」

「あー、なるほどね」


勇者の中にアメリカのヒーローや日本の特撮ヒーロー系ヒーローも存在していた。

まあ、実戦で使えるかと言うと。


「変身シーンは演出だから無視するとして。突然襲われた時とかは変身は便利だと思うぞ。変身しないと弱いのは問題だけど」

「はい、変身アイテムは一瞬で完全武装となる。という特性は前線基地などでは、敵の奇襲時などでは重宝します」

「確かに、守る側からしてみると武具を装備する時間は少しでも短くしたい。そういう意味では変身アイテムは選択肢の一つだな。まあ、見た目は軍事用に改良しないと駄目だろが」

「はい、今回武様に御見せしたのは、それの試作品です。まあ、試作品の際どい衣装の方を間違えて使ってしまいましたが。魔法技術で作られているので防御力はしっかりとしたものになっております」

「なるほどね。……アンネ、そろそろ落ち着いたか?」

「え、ええ。落ち着いたわ」


ちょっと涙目のアンネがこっちを睨んでいる。


「あー、えっとさ。いや、そこまで際どい恰好ではないから、セーフだと思うぞ」


好きなヤツは好きな感じだけれど。


「ぐぅっ、あまり触れないでくれるかしら?」

「わ、分かった。分かったから」


俺が一歩引くとアンネも少し落ち着いたのだろう。

あの変身アイテムのことを。


「あのアイテムは軍事利用もそうだけれど、狙われやすい王侯貴族や希少種族への防犯アイテムとしても作られたの」

「へー、縁眼さんみたいにやはり狙われる人たちっているんだな」

「ええ、エルフとかドワーフとか聞いた事あるでしょう?」

「実物はみたことはないが、いるんだな」

「ええ、昔から犯罪組織に狙われやすいのよ。そういう種族は」

「だから、防犯アイテムとして変身アイテムを?」

「そうよ。最初から戦うことをサポートするアイテム。子供が一番狙われやすいからね」


なるほどね。魔法業界もやはり大変だな。


「最終的にはAIが補助することで子供でも並みの軍人くらい倒せるようにするつもりよ」

「ほぉ、軍人でも防犯でも思ったよりも有益そうだな。でも、製造コストは?」

「それは……」


俺の質問にアンネは露骨に目をそらした。

アンネの代わりにアメリアさんが答えてくれた。


「はっきり言うと馬鹿みたいに高いです」

「やっぱりな」

「とはいえ、少数生産はされるかと、要人警護などでも使えますから」

「あー、なるほどね。常にフル装備で要人警護するわけにはいかないからな。見栄え的に」


公の場所で仰々しい軍人が護衛していたら、臆病者とか色々と言葉での攻撃をしてくるだろう。


だから、何かあった場合の時に瞬時にフル装備になれる変身アイテムは有用か。


「なあ、アンネ」

「何かしら?」

「その、良かったら、いくつかデザインを見せてもらっていいか?」

「え?」

「いや、さっきはどの衣装の奴を見せるつもりだったのか気になるじゃん」

「ええっと、それは」

「それにそこまで露出が多いわけではなかったから、恥ずかしくないと思うぞ」

「うっ」

「頼む、せっかくだから、見せてくれ」


俺が頼み込むと仕方が無いなぁ。と言いながら、ちょっと嬉しそうにアンネはデザインが分かっている変身アイテムを使って見せてくれた。


スタンダードな魔法少女衣装や、貴族令嬢っぽいモノ。戦士風。SFチックな軍人風のモノもあった。


「意外と、これ作った連中は魔法少女が、いや、オタクだったりするのか?」

「ええ、割と技術者はオタクよりかと」


そっか、性能面では個人的に物足りないが。一般的な軍人相手なら十分な防御力だろう。


「それと後はデザインが分からない変身アイテムばかりね」

「結構あるんだな。変身魔法」

「試作品ですから、残りのアイテムは変身するだけのアイテムですね」

「へー、コスプレイベントにはちょうどいいですね。着替えがスムーズに終わる」


アメリアさんの言葉に俺がそう答えるとアンネとアメリアさんはクスリと笑っていた。


「じゃあ、そろそろ切り上げますか。模擬戦闘は次の機会と言うわけで」

「そうね。それでいいわ。でも、最後にアメリア」

「なんでしょうか?」

「どれか使って」


アンネの言葉に俺とアメリアが「え?」と言う表情になる。


「主人命令よ」

「いえ、アンネローゼ様。それは」

「さっき私のことを笑ったわよね。当たりか外れ。どっちなのかは分からないけれど。これは罰よ!」


さっき笑われたことを根に持っているアンネにアメリアも困った顔をしていた。

だが、直ぐにアンネがニヤニヤ笑うので、本気で怒っているわけではないと分かる。


アメリアさんは溜息をついて、俺の方を向いてこういった。


「武様が選んでくれませんか?」

「は、いいの?」

「はい、自分で選ぶよりも、マシな結果になる気がしまして」

「どうだろうな。こういう時のクジ運悪いぞ?」

「かまいません、そこまで酷いデザインは採用されませんから」

「ん、分かった。それなら……」



アメリアさんが取り出した、変身アイテムはブローチやネックレスなどのアクセサリーなのだが。その中で目を引き付けたのが黒真珠と真珠の二つが付けられた腕輪だった。


なんとなく、置かれているアイテムの中で込められている魔力量が多いので、俺はそれを選んでアメリアさんに手渡した。


「では、これでお願いします」

「はい」

「さて、どっちかしらね!」


ワクワクとった雰囲気のアンネと気は進まないけれど、どこか楽しみなアメリアさん。


「さぁ、変身しなさい。アメリア!」

「はい、では変身!」


そう言って、アメリアさんが腕輪に魔力を送り込んで変身すると、アメリアさんは白と黒の魔法の膜に覆われて、次の瞬間には変身していた。


「…………」


姿を現したアメリアさんを見て絶句するアンネ。


俺は冷静にアメリアさんの変身した姿を眺めて、すっとアメリアさんに背を向ける。


一拍置いて、自分の衣装を認識したアメリアさんは、聞いたことのない乙女チックな悲鳴を上げた。


アメリアさんの変身衣装は、牛柄の金属製マイクロビキニアーマー、だった。


カウベルの首輪や両腕は牛柄のロング手袋、足には牛柄のニーソックス。


腕輪はステッキではなくて、RPGに出てきそうなデザインの両手斧になっていた。


流石に露出度が多いビキニアーマーになって、冷静ではいられなかったのだろう。アンネが必死にアメリアさんを宥めている。


アメリアさんは恐らくだが、この変身アイテムを作ったヤツの名前を叫んでいた。


俺はこの変身アイテムを作ったヤツに良くやったと思いながらも冥福を祈った。恐れを知らないやつってどこにでもいるんだな。


「あー、そろそろ大丈夫か?」

「は、はい、変身を解きます」

「つ、疲れたわ」


しかし、牛柄ビキニか。意外と悪くないな。


思わず口に出しそうになったが、命が惜しいのでぐっと堪え、俺はアメリアさんの今の姿は脳内にしっかりと記憶しておこうと心に決めた。


ちなみに折角だから俺も魔法少女の変身アイテムを作ってみたのだが、後日その変身アイテムがいろんな意味で大騒動を引き起こすことになるとは、この時の俺は想像も出来なかった。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る