8話親父の話
「迷惑どころできないさ。
あの年で爺やというキャラクターポジションを確立したんだ。
今後は各店舗に一人くらい爺やポジションに成れる男性を置くことを検討しているよ。
オヤジさんは熟年の女性と10代の女子大生からの人気があるようだね」
「それはよかったです。」
今年はゆっくり休んで下さい。
「はい」
とは答えたものの、明らかに破格の待遇。
今までのバイトの経歴をサーチ欄に放り込んでみよう。
スマホでエゴサする。
紳士的。声が好き。などの評判はいい。 恥ずかしくなる評判を眺めていると
オヤジが帰ってきたようだ。
「オヤジ、このしごと一本にすんの?」
「評判も良くなって、いつの間にか給与額が反転してしまってな。
福利厚生も悪くない。
母さんにも相談して逆転することで許可が下りた」
「へー。かあさんがねぇ」
まさか父一筋の母親が了承するとは思わなかった。
こんな人にキャーキャー言われる職業を。
「オヤジのおかげで飛ばされるんですが」
「本店だろ。出世なんだし、喜べよ。
最初はわしが行くはずだったんじゃが。
お前のほうが評判はいいもので、
秋葉原で売り出したいんだと」
ここは千葉。一応東京名乗っている施設もあるけども。
「へー」
「来年からは体力勝負にもなるだろうし。
今から体力つけるのと勉強を先にしておくのだ」
「ん-。英語は頑張るわ」
文系か理系かの選択はまだ迷っている。
どちらにしても英語は必須となるだろう。
「うちが出せるのは大学4年分の学費までだからな」
医師系に進むなら6年生の学費2年分は自分で
何とかしないとならないということだ。
まずは目標を正確にこなさないとならない。
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