10話 高校2年の4月

 高校2年の4月になった。

 クラス替えでイケメン親友と

 同じクラスだったのが救いだ。

 何かあれば相談できそうだ。


 HRを終えて

 割と遠くにある本社に向かった。

 この時点で16時45分。


「今日から働かせていただきます悠斗と申します」

 仲間内に挨拶を済ませて、

 いざ接客と思っていたが、

 スーツ姿の女性によびだされた。



 本社、本店といわれるだけあって、西洋をモチーフにした豪華な内装。

 ソファもあるしテーブルも豪華だ。

(さすが本社、内装も豪華だし、中世ヨーロッパを意識したつくりになっているわけだ)

「今日ご案内します、伊丹です」

 新人トレーナーは伊丹と名乗る女性。


「これが本社に属している執事一覧ですわ」

 初めての来客用の執事一覧を見せられる。

「かっこいい人ばかりですね」


 眼鏡をしていいてもかっこいい人、

 少しチャラい系の男性もいる。

 どの人も総じて言えるのはかっこいいということ。


(千葉支店と比べるとレベルがダンチだぜ。

 こんななかで、俺なんか人気でないに決まっているじゃん)


「あなたには先輩の所作を見てもらった後、

 このように写真を撮って登録させてもらいます」


 先輩執事の接客見本を見せてもらった。

「おかえりなさいませ。お嬢様」

 本店では特別なサービスをしている。

 魔法が欲しいといわれたら言わなくてはならない。この言葉。

「幸せになるしかないのございます、お嬢様」

 そして手の甲へにkiss。

 顔を引くつかせながら所作を覚えたが、自分の違和感がどうしてもぬぐえない。

 

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