二日目夜「……幼馴染のパンツ把握してるとか引くわー」
紗矢
「ぅぁああ」
/ベッドに倒れ込む音
波矢
「紗矢ちゃん大丈夫……じゃなさそうだね、見るからに」
紗矢
「……最後のランニング…………負けたくなかったのよ」
波矢
「あれって最後のひとりになるまでひたすらグラウンドの外周を走るだけだよね? わたしが知らないだけで実は脱落者には罰ゲームとか、逆に残った人に特典とかないんだよね?」
紗矢
「なんにも無いわ……」
波矢
「うん……なんで二年生も三年生も見事に負けず嫌いしか居ないのかな? その中で一番の負けず嫌い疑惑がある紗矢ちゃんの答えは?」
紗矢
「し、知らない……強いて言うなら、類友ってことじゃない? あんたら一年生も十分に負けず嫌いでしょうが」
波矢
「中学から運動部だった子たちはね。わたしは文化部だったからそんなにだと思うよ? 割と早めにリタイアしちゃったし」
紗矢
「あんた……結構ペース飛ばしてたけど」
波矢
「……あれは先輩たちのペースに引っ張られただけだから。そのせいですぐにバテちゃったもん」
紗矢
「バテバテだったものね、あんた。それでも意外と頑張ってたみたいじゃない」
波矢
「わたしも流石にビリは嫌だもん」
紗矢
「やっぱり負けず嫌いじゃない」
波矢
「はいはい、わたしは負けず嫌いですー」
紗矢
「……ねえ波矢? その表情はどういう意味なのかしら?」
波矢
「? わたし変な顔してる?」
紗矢
「女の子を襲おうとするときの表情をしてるわ……」
波矢
「へぇー」
紗矢
「待って、やめて、近づいてこないで」
波矢
「んー? 紗矢ちゃん、ベッドに仰向けで転がったときにシャツが捲れ上がっておヘソ見えてるよぉー?」
紗矢
「っ、わざわざ言わなくていいし、見るなっ」
波矢
「紗矢ちゃん、本当に疲れてるんだね……普段ならわたしがこんな風に言ったらすぐに身体起こして服装整えるのに、シャツ直すのも遅かったもん」
紗矢
「疲れてるのわかってるんだから休ませてくれない?」
波矢
「そういえば思ったんだけど、紗矢ちゃんって今日はジャージ着ないで体操服なんだね」
紗矢
「……正直、ジャージ着るのも面倒だったわ」
波矢
「紗矢ちゃん、身体は疲れてるけど案外大丈夫だよね? 普通に喋ってるもんね」
/ベッドが軋む音
紗矢
「……あのさ波矢。あんたベッドに乗ってきたけどさ……私を心配してるんだか、いい機会だって内心ウッキウキなのどっちかしらねぇ?」
波矢
「わたしは疲れ切ってる紗矢ちゃんが心配で心配でじゅるりっ」
紗矢
「せめて言葉の最後まで心配気にしなさいよ。舌なめずりで台無しになってんじゃないのよ」
波矢
「まぁまぁ」
/ベッドが軋む音
紗矢
「……膝立ちとは言え先輩のことを跨ぐのはどうかと思うけど」
波矢
「上と下どっちがいい?」
紗矢
「……聞きたくないけど、上と下について詳しく教えてもらっても?」
波矢
「上半身と下半身」
紗矢
「いや、わかってたけどね。どうせそんなことだろうと思ったけどね」
波矢
「どっちかなぁ? 紗矢ちゃんはどっちを好き勝手されたいのかなぁ?」
紗矢
「や、そもそも好き勝手しないって選択肢は無いの?」
波矢
「わたしには無いよ? でも紗矢ちゃんも逃げようとするどころか抵抗すらしてないから受け入れてくれるのかなぁって思ったんだけど」
紗矢
「…………」
波矢
「沈黙は肯定ってことだよね?」
紗矢
「……好きにすれば」
波矢
「許可がもらえたところで――まずは脚にしよっと♪」
/ベッドが軋む音
紗矢
「うっ」
波矢
「あ、ごめんね」
紗矢
「あんたね……なんでお腹に乗ってから方向転換するのよ。後ろ向いてから座りなさいよ」
波矢
「うん、次はそうするね」
紗矢
「次って、あんた脚で満足する気がサラサラ無いわね」
波矢
「紗矢ちゃんが珍しく素直に受け入れてくれてるからねー」
紗矢
「……ほら、朝……ちょっと事故があったでしょ? その分くらいはと思って」
波矢
「成る程。自分で納得できる理由があればわたしに身体を差し出すのも吝かではないと」
紗矢
「言い方よ」
波矢
「ごめんごめん、ポロッと心で思ったことが出ちゃっただけだから」
紗矢
「本音ってことじゃないこらっ」
波矢
「紗矢ちゃんも本音をひとつ言ってみればいいんじゃないかな」
紗矢
「……重い」
波矢
「ふーん、そういうこと言うんだね紗矢ちゃん」
紗矢
「あっ、ちょっと! なにしてんのよ!?」
波矢
「なにって紗矢ちゃんのハーフパンツの裾を限界まで捲ってるだけだよ?」
紗矢
「……さも当然みたいに言うけど、される方は恥ずかしいんだけど」
波矢
「隙間からパンツ覗き込んだりはしないから大丈夫だよ。紗矢ちゃんが今日穿いてるのがお気に入りのピンクのやつなの知ってるもん」
紗矢
「……うわぁ、引くわー」
波矢
「紗矢ちゃん!?」
紗矢
「幼馴染のパンツ把握してるとか引くわー」
波矢
「ち、違うもん! 着替えるときにチラッと見ちゃっただけだからね!」
紗矢
「どこがチラッとなのよ。しっかり記憶に焼き付いてんじゃない」
波矢
「ところで紗矢ちゃん、わたしが今穿いてるパンツは何色でしょうか」
紗矢
「水色」
波矢
「即答できるくらいに紗矢ちゃんだって見てるししっかり覚えてるよね!? 同類だよ!」
紗矢
「違うわ、あんたの持ってる下着って上下ともに七割くらいが水色系じゃないのよ」
波矢
「え、わたしの下着事情をそこまで把握してるの……? キモチワルイ」
紗矢
「……あんた、私と二人っきりのときは結構無防備になってることあるからさ……夏とか汗で透けてるのよ……割と」
波矢
「あー」
紗矢
「他人の目があればガード固いくせに、私の前だとスカートの裾とか見てるこっちが恥ずかしいレベルのときがあるし」
波矢
「それだけ気を許してるってことでいいんじゃないかなぁ」
紗矢
「幼馴染の女の子に言われても微妙な気分ね……ん、脚を
/ペチペチ音
波矢
「紗矢ちゃんの太ももって、いい音鳴るよねぇ。それにすっごい揉みやすい。太さがわたしの手の大きさにちょうど合ってるもんね」
紗矢
「……」
波矢
「昔からスポーツやってるから無駄な脂肪もなく引き締まっていて、わたしの理想の脚だなぁ」
紗矢
「手つきがやらしいんだけど」
波矢
「えへへ、褒めないでよぉ」
紗矢
「誰が褒めた誰がっ!?」
波矢
「おー、内もものここら辺すべすべで気持ちいいよ。染みひとつ無いきれいな肌してるよねぇほんと」
紗矢
「っ、く、くすぐったい」
波矢
「……むぅ」
紗矢
「波矢? 急に手を止められても怖いんだけど」
波矢
「紗矢ちゃん、もうちょっと脚を開いてくれる?」
紗矢
「…………一応聞くけどなにするつもりなのかしら? 変なとこ触ろうとしてるなら断固拒否するから」
波矢
「違うよ? 両手でそれぞれ左右の太ももを堪能したいなぁって」
紗矢
「…………変態」
波矢
「いやぁ、脚を開いてって言葉で変なとこ触られるかもって想像しちゃった紗矢ちゃんには勝てないかなぁ……というか、触る気ならわざわざ脚開いてもらわなくても触れるよ?」
紗矢
「あんた、口だけはどんどん巧くなってくわね」
波矢
「そんな風に言いつつ触りやすいようにしてくれる紗矢ちゃんのこと好きだよ」
紗矢
「うっさい、今回だけだから」
波矢
「……今回だけ?」
紗矢
「……言いたいことがあるなら言いなさいよ」
波矢
「特に無いかなぁ――というわけで、堪能させて頂きます!」
紗矢
「ひ、ぅ」
波矢
「おぉ、これはまた最高の感触だよぉ」
紗矢
「……っ」
波矢
「さすさすー」
紗矢
「……っっ」
波矢
「なでなでー」
紗矢
「……っっっ」
波矢
「もみもみー」
紗矢
「だから揉み方がエロいってば」
波矢
「つつーっと」
紗矢
「ひゃっ、ゆ、ゆゆ指でなぞるの禁止!」
波矢
「そういう反応をされるともっとしたくなっちゃうなぁ」
紗矢
「あんた性格悪い」
波矢
「うん、そうだね」
紗矢
「そこ肯定するのやめなさいよ」
波矢
「よいしょっと」
/ベッドが軋む音
紗矢
「うぐっ、だから私のお腹のからお尻を浮かせて方向転換しなさいってば」
波矢
「うん、さっきも言われたね」
紗矢
「お、覚えてるんならその通りにしなさいよ
波矢
「うん、気をつけるね」
紗矢
「それでこっち向いてなにするつもりなのよ」
紗矢
「……」
波矢
「ニヤニヤ」
紗矢
「…………ん」
波矢
「ニヤニヤ」
紗矢
「……波矢」
波矢
「なぁに? 紗矢ちゃん? なんだかわたしの手の行き先を気にしてるみたいだけど」
紗矢
「なんでもないわ。太ももで満足したならさっさと私の上からどいてくれないかしら?」
波矢
「紗矢ちゃん……もしかして、わたしの手がおっぱいに伸びてくるのを期待してドキドキしてない?」
紗矢
「んな!? そ、そんなわけないでしょうが!」
波矢
「図星じゃん……」
紗矢
「適当なこと言わないでもらえる?」
波矢
「……完全に図星じゃん。幼馴染にはバレバレだよぉ?」
紗矢
「こ、の……っ」
波矢
「……紗矢ちゃん、睨んでるけど……内心がバレバレだった羞恥心で涙目になってるからすごい表情になってるよ? それ、あんまり他人に見せちゃ駄目だからね? イジメたくなっちゃう♪ けど、敢えてここで終わりにしっちゃお♪」
紗矢
「あんたやっぱ性格悪いわ!」
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