第九刃禁断の撲殺


「女に罵詈雑言浴びせたり、殴ったり蹴ったり暴力をふるっちゃだめだぞ」


彼はそう、究極の男らしさパーフェクトジェントルメンを持っていた、それが、皮肉な事に仇になってしまう。


それは間違いなく自分と実の子供の誓い、あらゆる誓約書よりも優先される男の約束。


ありきたりでありふれた答えで感想だ。


フェミニズムやジェンダー学を調べればものの数分で分かるだろう真理の一つである。


「女を殴りたいなぁ」


目に見えて分かる。


こいつの中には酒呑童子トゥルーオーガが宿る、三千世界の鬼もこいつに勝てない。封じている。


それは禁じているとも言えよう。


彼は煙を吐く鏡テスカトリポカを熟知している、それ故、それも加算されるのかもしれない。


息子が女を殴るかもしれない、可能性は本来、充分にある、そして自分の中にも鬼。


妻を殴ろうと刹那的にふと思い、やめる。


暴言はあるが、それも最低限の怒声だ。


DSを割った事も朧気ながらある。


そう、彼は昔のようにしてればよかった。


その男の不良時代ゴールデンエイジが世界の真理と思う。


だが、それはあまりにも歪で根深い問題。


ここまで、絶望が満ちるのが平成なんて。


「イヤダーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ!」


元気一杯の大絶叫がその暗黒街に響く。


突発的な殺意が、その事故を防いだのだ。


目の前のゾンビ軍団の女首魁は倒された、そして、次々に、彼等は薙ぎ倒されてく。


「なぁ、あれがお前の親父か?」


羽影が前代未聞の唖然としながら問う。


「何が始まるかって?第三次世界大戦だ」


鬼亜がそれに対して、全否定した。


「嘘つけ」


その通りに痩せっぽっちの白人外国人客がいた。スレンダーマンと言えるだろう。


そこには、間違いない、隠形鬼ステルスがいた。


知られざる究極的な猿声、怒り狂う武士の居合術、忍者のアーキタイプ、原点、起源、融合、ここにぞあり、これが真なる嵐である。





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