第五刃特に忌まれない御烏喰神事④
鬼子母神で待ち構えていた暴力的な短髪ボーイッシュの女性。カラーギャングでこそないが青いジャージをしている。 異名『あの尼の子』、そして、嫌いなタイプの男を目の前にするとすぐに殴りつける事と、古代相撲の
彼女の全身は日焼けした褐色の肌、ビーチバレーをこの作品の時系列である真夏に毎日時間を注いだためとてつもなく黒くなっている。
とても筋肉質だ、ギリシャ神話のアマゾネスの実在は疑われる、筋肉だけで150kgが女の柔肌に留まり、凝縮するのはあり得ない。ミオスタチン、動物の体内で生成されるタンパク質の一種。 このミオスタチンは、筋肉の成長を抑制する働きを持っており、これによって筋肉は成長の速度を適度に保っている。 このミオスタチンによる筋肉の成長の抑制が、極端に機能しない体質を、ミオスタチン関連筋肉肥大またはミオスタチン欠乏症と呼ぶ。サーベルタイガーは持久力がなく、足が遅かったと考えられている、筋肉に満ちていて巨大だったから、それはシュレディンガーの猫からの奇想にしてはあり得ない。シュレディンガーの雌サーベルタイガー、そう、彼女の殺気は雌のサーベルタイガーに見えてしまう。
異能、『
カーリーは、ヒンドゥー教の女神である。その名は『黒き者』あるいは『時』の意、『時間、黒色』を意味するカーラの女性形。血と殺戮を好む戦いの女神。シヴァの妻の一柱であり、そして異名の当て字の一部分である
総じて、十一人の鬼女がそこに
それの仕掛人、暗黒堂邪暗は語り始めた。
「滅びの時刻は365日二十四時間いついかなる時でも起こる。意識的に無意識的に杞憂で終わるかもしれないそれは
何かについては怪力乱神を語らずとも言えて、それに対して緋走はこんな事を言い返した。
「ジョン・F・ケネディ大統領は、ピッグス湾事件においてキューバ軍が優勢になった場合、CIAに支援された反乱軍が「各地に溶け込むことで壊滅を免れる」と信じていた。アメリカのキューバに対するアプローチは
脈絡は皆無に近く、後半のそれだけを言いたいようにも見えて、前半にも何かを暗示させたいようなのがあった感じのする事を言う。
「歴史的な蘊蓄はどうでもいい、お前は仏教の真理すら歪ませる邪法、外法を持つ、はっきり言おう、お前は私の
それにそう言い返す彼女の名前は
「君に殺されるならば、死んでいいとさえ、思えるね」
緋走は脳味噌どころか魂魄と精神を含め、全身全霊が愛情によって蕩けるような甘い言葉がいけしゃあしゃあと吐き出された。
「プッ、今だけはお前の不死があるという事を念頭に置かないことにしよう」
暗黒院邪暗はその冗談を一笑した。
「笑えない冗談だよ」
鬼鹿勇真は侮蔑を吐き捨て、 しかし、それでも、なお、そのパンチはこう言われる。
緋走の右拳と鬼鹿勇真の左拳がぶつかり合う。
顔と顔にはお互い当たらない。
もう一度、殴り返すと開かれた鉄扇に当たる。それを緋走はサーカスの曲芸師がサーベルを喉に入れるように飲み込んだ。
飲みこんだ後、鉄製金属バットがこれまたサーカスの曲芸師の奇術の続きのように出た。
「俺の異能は主に
振り回す、バキリッと音を立てて壊れる。
「
彼女により、武器は殴り、壊された。
「ならば、これだ」
右ブロー、彼女の視線は砕け散る金属バットの残骸を追ってしまった、次の瞬間、鬼が振るうとされる刺々しい鉄の棒、
「口からじゃなくてもいいんだぜ?」
彼の血液を上塗りする肉体全部、全身が暗器を隠す
武器庫とも当然のように言い換えられる。
「正真正銘、5
それもまた、とてつもなく獰猛に振り回される。
「
「そこまでにしておけ」
緋走の必殺技の決め台詞は暗黒院邪暗の黒い足袋で止められた、爪先蹴りで止められた。
興醒めしたのか、緋走は帰ろうとする。
「
サカ歌、逆歌は奄美群島に伝わる呪詛を込めた歌、即ち呪詞である。
それに呪術を熟知した暗黒院邪暗は条件反射的に反歌というのをしてしまった。
「
そんな彼女をどこぞの寺の者に介抱を頼み、二人はまた、違う場所へと歩き始めていった。刃傷沙汰の熱気は違う熱気に変わる。
本来、人間は凶行するよりそれが好まれる。
次の行き先はつまり、ラブホテルだった。
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