(6)

「優希ちゃん、大丈夫?」

「え……?」

 気が付くと……そこは……。

 恐竜だ。

 恐竜の群れだ。

 正確には……全部、恐竜のヌイグルミだけど……。

 ぷしゃ〜っ……。

 あたしは、恐怖の余り……失禁。

 こ……ここは……レ○プ魔の部屋だ……。

 目の前に居るのは……真子ちゃんa・k・aつまりレ○プ魔だ……。

「い……いやああ……ッ‼」

 来るな、来るな、来るな……。

 助けて、助けて、助けて……。

 いや、多分、この近くには……いや、阿蘇山の周囲数㎞に渡て、あたしの味方は居る気がしないが……それでも誰か助けて……。

 あたしは、気を失なってる間に、レ○プ魔の家に連れ込まれたんだ。

 いやだ、いやだ、いやだ、いやだ……。

 あたしは外に出て……出て……。

 クソ、外に出た途端に……また、例の恐竜に変身してる〜ッ‼

 いや、逃げるなら、こっちの姿の方が……。

 だが……。

 何かがおかしい。

 ♪どたどたどたどたどたぁぁぁぁ〜ッ‼

 全速力で駆ける……その足音が……。

 二重だ……。

 ま……まずい……。

「ガジく〜ん♥」

 あたしを後を追って来ているのは……スーちゃんに変身した真子ちゃんレ○プ魔だった。

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