第四章:最強のライバル、更に登場、その名は「凶暴6姉弟」

(1)

 友達に嫌われちゃったのだ。ガジくん、悲しいのだ。

 そんな事言ってる場合かッ、この阿呆恐竜ッ‼ 逃げろッ‼

 また、阿呆って言わたのだ。ガジくん、悲しいのだ。

 うるさい、ともかく逃げろッ‼

 考えなしに逃げるのは、考えものなのだ。

 考えるのは後だ。すんげ〜だけど、あたしとあんたは体を共有してんだぞ、運命共同体だッ‼ ゴチャゴチャ言わずに、あたしの言う事を聞けッ‼

 そう言われても……なのだ。

 何だッ?

「ギャオッ‼」

「ギャオッ‼」

「ギャオッ‼」

 背後から声が3つ。

 そして……。

「ギャオッ‼」

「ギャオッ‼」

「ギャオッ‼」

 うそッ‼

 前方には、色以外はそっくりな鳥だか恐竜だか判んないモフモフが3つ待ち構えていた。

 だから、さっき、先回りしようとしてた誰かの足音が聞こえたのだ。ガジくんと人間さんは、逃げてるつもりで、追い詰められてたのだ。

「ギャオッ‼」×6

 な……なに言ってるの?

 お肉を返せないなら、ガジくんを食べるって言ってるのだ。

 ちょっと待て、あたし達の方が体がデカいから……。

 嫌われてても友達なのだ。友達を踏み潰すのは嫌なのだ。

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