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『本日、政府は、4月末に都内に現われた「特定未知生物」の存在を正式に認めました。それに伴ない、先程、「特定未知生物」に対抗する為の憲法改正の審議を国会で行なう事が主要な与野党5党の国会対策委員長会談により決定し、明日より両院本会議にて審議が始まります』

 晩飯時にTVから、とんでもないニュースが流れる。

「おい、具合でも悪かとか?」

 何とか、人間の姿に戻れて、家にも戻れたが……冗談じゃない。

「ごめん……食欲ない」

「医者にでも行くか?」

「大丈夫……ちょっと寝る」

 結局、あの子達はキャンプ場に泊まったまま。

 スーちゃんは「ウチは、あの子達に危害を加えるつもりは無い」と言ってたが……「ウチは」って限定条件を付けてる時点で、何か胸糞なオチが待ってるようにしか思えない。

 そして、あたしは遂に国家の敵パブリック・エナミーだ。それも、パブリック・エナミーはパブリック・エナミーでもアメリカのミュージシャンじゃない。

 本当に社会の敵、国の敵、国民の敵だ。

 クソ……あの妖怪、次に変身した時に噛み殺してやる。

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