(7)

 ぐうぅ〜。

 小さい人間さんたちがお昼ごはんを食べてるのを見てたら、ガジくんもお腹が減ってきたの……待て、何だ? 何が起きてる?

 ま……まずい。

 どうやら変身してると、段々と思考もこの姿の影響を……あ、ベロキラプトルさんが牛さんの太股の骨を持ってきてくれたのだ。

 ガジガジと噛み砕くのだ。

 骨髄、美味しいのだ。

 ん?

 なんで、もう1人のベロキラプトルさんがカメラでガジくんを撮影しているのだ?

 うわああああッ⁉

「スーちゃん、お願いだから変身解いてッ‼」

 でも……。

 あたしの口から出るのは、どこかマヌケで何故か呑気そうな感じに聞こえる咆哮。

「わかったけん、ちょっと待たんね。良い子のみんな〜、この恐竜のお姉さんは、今からお昼寝の時間やけん」

「え〜」

「ぼくたちも一緒にお昼寝したい〜」

「お昼寝♪ お昼寝♪」

 たすけて……マズい。

 一体全体、スーちゃんは何をする気だ?

「あのさ、スーちゃん。あたしが、この子達を食べたりなんか……」

「食べたかとね? 美味しくなかと思うよ。食用に育てられた訳じゃなかし。第一、あんた、ホントは人間なのに、人間食べたかとね? あんた、一体全体、普段、なん食べとっとね?」

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