7月7日 1年7組にて、転校生。

教室に行くと、騒然としていた。どうやら今転校生がくる話で持ち切りだ。

聞こえてくるのは

「女子なのかな?それならかわいい子がいいな。」 

「男子ならイケメンがいいよねー」 

と期待を寄せる声ばかりだ。 

俺は自分の席に行くと隣になかったはずの席がある、どうやら転校生は俺の隣に来るらしい。

「出来たら男子だといいんだが。」 

そんなことを考えていると、

「みんな席につけー」 

先生にそう言われてみんな座った。

「今日から転校生がうちのクラスに来ることになった。」 

「じゃあ紹介するぞ、入ってきてくれ。」 

そう言われて教室に入ってきたのは美人で大人びた女子だった。

「初めまして、渡辺 蒼(わたなべ あおい)と言います。

「大阪から引っ越して来ました、よろしくお願いします。」 

「ということなのでみんな仲良くしてやってくれ、渡辺の席はあそこだ。」

そう言い俺の隣にある席を指して彼女を座らせた。

渡辺「君、名前なんて言うの?」

翔「俺か?俺は若林 翔だ。」

渡辺「そう、よろしくね。」

翔「ああ、よろしく。」 

先生「それじゃ授業始めるぞー」 

そう言われて二人は前に向き、黙々と授業を受けたのであった。

授業終わり彼女の席には色んな人が集まって質問をしていた。

篠川「よお!それにしてもあの転校生美人だなー」

翔「まあそうだな、あんなに人も集まってるし、」

篠川「お前は席隣だけど喋ったのか?」

翔「いや、挨拶程度にしか話してないよ。」

篠川「まぁ、お前のことだからあんなキラキラしてる女子とはしゃべらないか、」

そう、その通りで俺は女子が苦手でせっかく隣になったのに授業中彼女と一言も言葉を交わさなかった。

篠川「せっかく隣になったんだから少しは頑張れよ!」

翔「あぁ」と適当に返事をして俺は篠川と別れた。

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